うぎょるぎゅ

6.カメラのないところで（KH） ページ6

その後、僕たちは手をつなぎ、公園に行き、食事をし。。
記念品を買いに行った。

悩んだけど、Aさん・・いや、思いきって呼び捨てでA(！)の提案もあって、
お揃いのブレスレットをすることに。
シルバーの鎖だけのシンプルなデザインのものを選んだ。
彼女はドラマのときはつけていられないだろうけど、僕の方は衣装の邪魔にもならないし大丈夫そう。

カメラが回っていないときも、お互いを知るためにたくさん話しかけてみた。
思ったよりも明るく快活な彼女。
ドラマの印象とはそりゃ違うか。
笑顔がかわいい。
少し打ち解けて、
気になることを聞いてみた。


KH「あ、連絡先、聞いといていい？」

さりげなく。
さりげなく連絡先を交換。

KH「あ、でも、彼氏に悪いね？撮影以外の連絡はあまりしないほうがいい？」

と。
さりげなく。
さりげな〜く。
彼氏の有無を確認。

「あ。・・えーと。連絡は、大丈夫です」

と彼女。

んん。。。これは彼氏、いる感じ？
っていうか、引いてる？
迷惑だった？
心配になって思わず、

KH「無理しなくていいよ、その・・口は堅いほうだし。よかったら、相談にも乗れるぐらいの感じで。」

とか言ってしまった。
ああ。
そうじゃないだろう。

いやいや、別に、好きとかじゃないし。
いいんだけど。

でも今から夫婦を演じるのに、彼氏の存在を認めて相談に乗るとか。。。
デリカシーなさすぎだろう、僕。

・・後悔した。


「オッパ、ありがとう。」
と彼女は俯きがちに、きれいに微笑む。

あ、なんか切ない。
一日で天国と地獄気分。

KH「いや。ってかなんか、ごめん、立ち入ったこと聞いて。」

「ううん、大丈夫だよ。」

撮影再開の声が聞こえて、そこまでになってしまった。

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