速度特化と決着。 ページ28
「当たらない当たらない!」
「全然よゆーよ」
無数に乱れ飛ぶ鞭が必死に唸るが、そのどれもが二人に傷を与えるには至らない。
「……凄いなぁ」
そんな二人に感心しつつも、カナデはメイプルをしっかりと抱えながら、数は少ないものの放たれる蔓を回避していく。
そうこうするうち、みるみるうちに鹿のHPは削れていく。
「おー、二人とも凄いなぁ」
そう呟くカナデも十分に異常な身体捌きを披露している。
そのことに突っ込む者はやはり誰もいない訳で。
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ」
「Aうるさい」
「すまん」
騒ぐAを嗜めつつ、サリーも一緒になって攻撃を続ける。
「【パワーアタック】! 【スラッシュ】! 【ダブルスラッシュ】!」
怒涛の連続攻撃を叩き込み、とうとうそのHPバーが削りきられた。
「……はっ!? ボスは!?」
「あ、メイプル」
丁度メイプルが目を覚まし、慌てて鹿のいた方を見てそこにあったのは。
「あっ、ごめんメイプル」
「……倒しちった☆」
舞い散る光のエフェクトと、自由落下していく親友二人の姿。
「あー! 二人で倒しちゃったの!?」
「生憎ね……」
「うぅ……?」
自分抜きで戦闘を終えてしまった二人に憤るメイプルだったのだが、ふと真上を見上げればそこには、申し訳なさそうに自分を見下ろす恋人の姿が。
そして先程まで気を取られていて気付かなかったが、腰と胸の辺りに何かがあたっている、否、支えられている感覚が襲ってくる。
「……ふえあぁあぁぁぁああっ!?」
……カナデにお姫様抱っこされている。
その事実に気付いたメイプルが羞恥のあまり声を上げたのだが、三人にはそれさえ愛おしく見えてしまうのであった。
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リョウナ - 深緑クロロさん» ありがとうございます!!お互いに頑張りましょう!! (6月21日 8時) (レス) id: 25016b7547 (このIDを非表示/違反報告)
深緑クロロ(プロフ) - リョウナさん» ありがとうございます、そう言っていただき嬉しいです!自分も誰かに助言なんて言える立場じゃないんですが、とにかく自分のやりたいように楽しく書いていくのが一番だと思っています。何事も楽しくなければ良い物を作ることは出来ませんから。お互い頑張りましょう! (6月20日 17時) (レス) id: 3d6a53223e (このIDを非表示/違反報告)
リョウナ - この作品、めちゃくちゃいいですね!!あと、書くのが上手すぎます!!それで、もし出来たらなんですけど、うちの作品にアドバイスをくれませんか?お願いします!!これです→https://uranai.nosv.org/u.php/novel/heoaud/ (6月20日 15時) (レス) id: 25016b7547 (このIDを非表示/違反報告)
黒炉@深緑ノ支配者@全初卓部員(プロフ) - 幽霊さん» ありがとうございます!これからも更新続けていくのでよろしくお願いします! (5月11日 16時) (レス) id: 3d6a53223e (このIDを非表示/違反報告)
幽霊 - この作品好きです!めっちゃ大好きです!!更新とか頑張ってください!! (5月11日 13時) (レス) @page29 id: fbfc17f9e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クロロフィル@深緑の指揮者 x他1人 | 作者ホームページ:No.
作成日時:2023年2月25日 15時