なんか推しカプが既にくっ付いてたので敏捷に極振りして見守りたいと思います。2

速度特化と釣り。 ページ13

｢はいこれ、使って！｣

メイプルが渡してきたのは、四人分の釣竿。
今回は釣りで素材を集めるのだ。

それぞれが竿を構え、そして湖に浮きを投げ込んだ。

｢……皆で釣りしたのって……いつ振りだっけ？｣
｢確か……中学の二年生……だったよな｣
｢そうそう、あの時メイプルが飛び込んででっかい魚採ってきたんだっけ｣
｢あーwあったあったwww懐かしー｣
｢わ、忘れてよっ！｣

そんなやり取りの中、真っ先にかかったのはサリーの釣竿であった。

｢お、来たっ！｣

一気に竿を振り上げれば、針には見事に真っ白な鱗を持った魚がピチピチと必死に抵抗していた。

｢えいっ｣

無造作に振り抜かれた初心者用のダガーがその身体を切り裂き光に変える。
するとそこには真っ白な鱗が一枚ドロップし、サリーにレベルアップ通知が届いた。

｢おお、レベルアップ｣
｢おめでとー！｣

パチパチと手を叩くメイプルの真横、今度はカナデに当たりが。

｢って、つぎは僕か……よっと｣

釣り上げた魚を適当に杖で叩いて処理する。

｢カナデすごーい！｣
｢ふふっ、ありがと｣
｢あーてぇてぇ……｣

そんな二人のやり取りを微笑ましげに眺める二人。

数分してAにもヒットが来た。

｢やっと来たァ！オッラァッ！｣

またしても白魚を釣り上げる。

｢採ったどー！｣
｢おー！｣

親友四人揃えば、何をするにも騒がしくも楽しくやることが出来る。

メイプルには中々来ないヒットも、皆との他愛もない話で気が紛れていく。

そうしてあっという間に時間は過ぎていくのだった。

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