転生したらブースターで嫁ポケのリーフィア（擬人化）に拾われたと思ったらハンター目指すことになった件３ (ページ31)

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作戦ページ31

｢……釣竿による攻撃……考えられるのは……体に引っかけることですかね……？｣
｢まぁ普通に考えたらそうだけどさ、本当にゴンがそれで上手く行くと思ってると思うか？｣
｢いえ｣

そんなやりとりの間にも、ゴンは竿を僅かに振り、そして投げた。

『投げたァーッ！ギド選手目掛け一直線だーッ！』

……が。

本人も思う通り、オーラを纏っての高速回転に弾き飛ばされてしまう。

｢くくく残念だったな！オーラを纏い高速回転する俺には針を差し込む隙間もないッ！｣

勝ち誇ったように叫ぶギドだが、ゴンは一気に竿を引いた。

｢いや！これでいいんだ!!｣

一気に戻された針が床を擦り、そして石畳の隙間に引っ掛かった。

｢｢『あっ』｣｣

それだけで、ゴンの目的を理解できてしまった三人がいた。

｢うおりゃあーっ!!｣

気合いの籠った掛け声と共に全力で振り抜いた釣竿。

この先の針がそのまま無理矢理浮き上がろうとするが、そこには石畳が一枚。

……つまり何が起こるかって？

，

『な、なんとぉ━━━━━━━━━━っ！リングの石板ごとギド選手をひっくり返したァーーーッ!?この手があったかァーッ!?』

何も出来ず、宙に浮かんだギドは重力に引かれ地面に落ちていくしかない。

石畳と共に大地に叩きつけられたギドの上に、ゴンは拳を構えて立った。

｢ま、ままま待てっ！まいっ｣

その言葉の続きを聴かずに、鈍い音が鳴った。

一瞬の静寂の中、ゴンの顔は怒りに染まっていた。

｢そっちがどんな手段でも使うなら、こっちも同じことだ……
もう一度ズシに手を出してみろ、次は全力でその顔ぶっ飛ばす！｣

血に染まる手が、ゴンの怒りを明確に表していた。

へし折られた義足が、ギドの完全敗北を物語っていたのだった。