シンオウ地方の旅路 part2 (ページ4)

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最後の一粘り。ページ4

「なんとか、ヌオーには勝てた。
体力はさっきの“ギガドレイン”で回復したけど…PPは“ハードプランド”が２、“ギガドレイン”が１、“アイアンテール”に、“リーフブレード”も２か。殆ど残ってないな…ジュカインもやる気がまだあるけど…」

PP。パワーポイントとでも言うべきそれは、ポケモンが技を使うごとに消費するエネルギーのことで、簡略的に言えば技の残り使用回数である。
それがないのはバトルにおいてかなりの死活問題となる。

「ジュカイン…交代になるよぉ。
もう、PPが足りないし、ヒメリの実で回復しとく。
あ、回復とかしても良いですか？」
「そうだな…いいんじゃないのか？」
「回復オッケーですね、ありがとうございます。
ジュカイン、ヒメリの実を４つ食べて、PPを回復しとこう。」

ヒメリの実にはポケモンのPPを回復させる効果がある。
その為、即席のPP回復アイテムとして重宝する木の実なのだ。

「よし、終わったな！ハンテール！行ってこい！」

最後に繰り出したのはハンテール。
高い火力と物理耐久が持ち味だがそれ以外は微妙という何とも言えないステータスである。
しかし防御を捨て、火力と速度を飛躍的に向上させる“殻を破る”を覚え、更には相手の体力を半分だけ減らす“怒りの前歯”からの相手が傷を負っているとダメージが倍増する“塩水”のコンボも強力である。

「“殻を破る”だ！一気に押し流すぞ！」

「ハンテールかぁ。
今の状態なら麻痺とかの状態異常が有効だよなぁ……
ジュカイン、“ハードプラント”で足場を崩して。」

最早恒例と化した“ハードプラント”を発動し、足場を崩していく…が。

「へェ、自ら足場を壊すのか。」

生憎、ここは水上に浮かんだフィールドである。
故に足場の破壊は逆にハンテールに有利な結果を導くことになった。

「水上を動きやすい為にですよ。
(ハンテールは速いから、“怒りの前歯”してきたら、“ギガドレイン”して回復して、“リーフブレード”を連発でしなきゃ)」

ハンテールの“怒りの前歯”を警戒するシュナとジュカイン。
しかしその予測は裏切られる結果になった。

「今だァ！“氷の牙”！」

選ばれたのは凍える氷に包まれた牙で�み付く攻撃。
予想外の攻撃にまたしても一瞬動きが止まってしまう。

「氷の牙！！！口を開けたなら好都合。
ジャンプして、“リーフブレード”。」

ギリギリで躱し、切り付けるも勢いは止まらない。
そのまま�み付き、ジュカインの体力を一気に削った。