シンオウ地方の旅路 part2 (ページ24)

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腕試しページ24

シュナが戦いを終えた頃、タクトはアカギに難なく勝利していた。

｢成程、流石はギンガ団に歯向かうだけはある、か｣

アカギが繰り出したのはヤミカラスとニューラ。
共に進化前のポケモンであり、アカギが手を抜き、腕前を確かめることだけに専念していたことは誰の目にも明らかであった。

｢お前達の強さの源は…優しさ、か｣
｢あぁ｣
｢…私にはそんなもの必要ない。形無き繋がりなど、死ねばそれまで。私はポケモンを私自身の力として扱う。
私とお前達は永遠に分かり合えないだろう。｣
｢…そうなる、な｣

彼にとって絆とは脆く儚いものなのだろう。
その身に何があったのかは誰にも知る余地などない。

異質な価値観を持つ理由など本人以外に知りえないのだ。

｢ただ…たった二人でここまで立ち向かってきたその雄姿を称し、これをやろう。｣

渡されたのは紫の、Mというマークが描かれたボール、マスターボールだ。

｢私には必要のない物だ。好きにしろ｣

そう言うとアカギは去っていった…

｢…掴み所の無い奴だな…｣

タクトは暫くその場に立ち尽くすことしか出来なかった。

｢タクト～～
アカギとのバトル終わった～～｣

そんなタクトに、シュナが駆け寄ってくる。

｢あ、お疲れ。…向こうは完全にこっちの手の内を探りに来てたね｣
｢へぇ……アカギさんは、前にもあったはずなのに。
なんで、こんな事をしてるのかな。
あ、ユクシー達は、湖に戻って行ったよ。
怪我とかは無かったみたいだし｣
｢あぁ、それなら良かった…てゆーかアカギとは今のが初対面だぞ?｣
｢タクトは、初対面だけとうちは前に会ったよ。｣
｢マ?｣
｢うん、ほらうちはシンオウには、これで3回目なの。
1回目は、シンオウのポケモンの調査で2回目は、コンテストとかで数ヶ月来てたの。
アカギさんは、1回目の時にあって一回バトルしたよ。
その時は、アカギさんは、レアコイルやノクタスに、ドンカラスがいたよ。
まぁ、うちの相棒の技で一撃だったけどね。｣
｢はぁ…成程｣

取り合えずポケモン達を解放しつつ外へ出る。
ジュンサーへ通報もバッチリ行い、町を後にした…