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世界の歌姫に花束を 77 ページ34

ううん、と私は言いながら
ちゅ、ちゅ、と彼の頬や唇に軽いキスを落とす



「ふ、ふふ、くすぐってぇよぃ」


「ふふふ、嬉しいくせに」


「嬉しい」



恥ずかしがりながらも
即答した彼が愛おしい
笑いながら、私はまたキスを落とした

すると彼は左手で私の髪をそっと撫ぜ
私は彼の体に寄りかかった



「・・・・海に落ちたせいかな・・
俺は、馬鹿なこと考えちまった・・・」


「・・・・どんな馬鹿な事?」



マルコさんは一瞬躊躇ったが
苦笑しながら、教えてくれた



「このまま、お前と海に落ちていくのも・・
悪くないって思ったんだよぃ・・・」


「ふふ、物騒な話ですね・・・」


「嫌じゃないのか?」


「うーん・・・・」



ぽく、ぽくと少し考えてから
私は彼の胸板に頬ずりして答えた



「そんな最後も悪くないかと」


「くくっ、そうか、悪くないか・・・」


「ん・・・」



握っていた手を一度離して、再び握る
そして態勢が反転すると、彼は唇を重ねた
彼の舌が入り込むと、少しだけ塩味がした



「しょっぱい」


「ふふふ、シャワー浴びに行きましょう?」


「うーん・・んー・・」



マルコさんは悩みながらも
私の腰を撫でまわして、首筋に唇を寄せる



「あッ・・・ちょ・・
さすがに嫌ですよ、さっぱりしたい」


「ん゛ー・・・・分かったよぃ・・」



マルコさんは渋々、ベッドから立ち上がり
私も少し服装を整えてから、ベッドから抜け出す
そして二人で一緒に部屋を出ようと
扉を開けた瞬間



「マルコーーーー!!!ごめんなーーーー!!!」


「ぐぉ!!」


「わっ」


「あっ、Aーーーー!!!」


「ウタちゃん!!」



マルコさんは飛んで来たルフィ君に
ぐるぐる巻きにされて、床に倒れ
私はしっかりと両腕で
飛んで来たウタちゃんを抱きしめた



「ぐ、ぐるしい、むぎわら、離れろぉ」


「お、悪ぃ悪ぃ!!」


「海に落ちたって聞いたの・・!
怪我はない?大丈夫?」


「うん、マルコさんに守ってもらったし・・
ごめんね・・・私、親父たちと会ってから
記憶がなくて・・・ウタちゃんたちも大丈夫だった?」


「うん!実はね、あの後・・・」



ウタちゃんから私の記憶がごっそり
抜けている箇所を説明してもらい
ほーっと安堵の息を漏らす



「そうだったの・・・・
ありがとう・・・!親父とエースさんを
守ってくれて・・・!!」


「ううん・・・
・・・なんか、Aベタベタする」



わ、分かったよう

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作者名:ロモォコ | 作成日時:2023年8月4日 23時

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