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「俺、告白されたんだ…」
「えっ?」
彼の相談は、こういうことだった。
正直なところ、予想と違っててびっくりしてる。
彼に告白したのは栗田さん。
クラスで1番の美少女といわれている。
性格も良くて、何度か私にノートを借してくれた。
そんな子に告白されたら、嬉しくないわけないよね。
彼は、栗田さんのことを本気で好きではないけど、告白してくれたのは嬉しい、という。
なんか、胸がムカムカしてきた。
なんで?胃もたれじゃない。じゃあこれは何?怒り?それもない。
…ヤキモチ?
その言葉が脳裏によぎった途端、心臓がドクドク鳴った。
私が、彼を…?
「俺、付き合っていいのかなって。」
「それ、どういうこと…?」
「そこまで好きでもないのに、付き合うなんて。」
「付き合ってから、好きになるっていうパターンもあると思うよ」
ツクリモノみたいな言葉だ。
恋愛したことないのに。
プラスな言葉とは反対に、心臓が鳴る。
胸が、痛い。
彼の顔が、遠く見える。
こんなに近くにいるのに。
今、彼と一緒にいるのは、私なのに。
結局、彼はどうしたのかな?
付き合うことにしたのかな。
あんなに優しくて可愛い彼女がいたら、幸せだよね。
胸のムカムカは次の日まで続いた。
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作者名:やま | 作成日時:2019年9月30日 10時