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彼女の秘密を知った。
彼女は俺が思ってた以上に苦しみを抱えていた。
俺が大切にすると、だからもう泣かないでと、そう約束した。
なんか、学校が始まるけどいつもの憂鬱な感じはない。
その理由は、教室から彼女が見えて分かった。
教室に入ると、彼女は本を読んでいた。
ドアを開けると、彼女が俺に気づいた。
((おはよう
俺が口パクで言うと、彼女はにこっと微笑んだ。あの力強い目に、悲しみではなく温かみが帯びていた。
初めて彼女の笑顔を見た。
マスクこそしているものの、彼女の笑顔はとても美しいと思った。陽だまりのようだ。
放課後。いつもは彼女しかいない教室。
今日から、2人の空間になった。
「今日の小テストどうだった?」
「俺は大丈夫だった。」
「凄い…私やばいかも。」
「まあ、気にしない気にしない。」
2人で他愛もない話をする。
彼女は、意外にもお喋りが好きな人だった。話してて、飽きることはない。
女子と話すことなんて久しぶりだ。
小学生の時は普通に元気で、活発で。
だけど、俺は変わった。悪い意味で。
俺は曲がった。悪い方へ…
俺の初恋…
それは、忘れたいが忘れられないもの。
未練がましいとか、そういうのじゃない。
ただ単に、記憶から消してしまいたいもの…
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作者名:やま | 作成日時:2019年9月30日 10時