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「イデアさん、お腹空かない？」
「うん、空いた。」
挨拶回りに飽きてきたし、退屈な自慢話に辟易してきていたところに、空腹と疲労も重なってかなりだらけたくなってきた。
人目が無ければ床に寝そべってたわ、完全に。
というかなんのための立食！
おいしそうな料理が並んでるのに食べれないなんてどうかしてるわ！
イデアさんの分と自分の分のお皿を取り、食事に移ることを決意。
散々お話したしもういいでしょ？
好きなの食べるわ！
意気揚々とトングを料理へ持ってくと、カチン、と普通はならないはずのぶつかる音がして小さく驚く。
「え、こんな短時間で乙女ゲーイベみたいこと起こります？マジすか」
隣でイデアさんが何かを早口で言っているがよく聞き取れないので放っておく。
「あぁ、すみません公女様。」
一筋だけ黒いメッシュが入った浅瀬のような髪色に、ゴールドとオリーブのヘテロクロミアが特徴的な長身の男性。
……いや、背が高いから大人に見えるだけで、顔立ちはまだあどけなさが残るから同い歳くらいかしら？
「いえ、先にどうぞ。貴方はどなたですか？」
料理をお皿に取り分けてから、彼はにこやかに名乗る。
「ジェイド。ジェイド・リーチです」
リーチ……ということは……！
「貴方、人魚なの？」
ジェイドは問いかけにはにこやかな笑みで答えた。
すごい、本物の人魚なんて！
「珍しいですか？」
「えぇ、まだ会ったこと無かったもの。」
名簿にあった“リーチ”の名前。
概要欄に人魚と書いてあったのだから、間違いはないと思う。
今は人間の姿になってるからわかりづらいけれど。
もしかして魔法薬の効果なのかしら。
「ふふ、そんなに見つめられては照れてしまいます」
ほんのりと頬を染め、照れ笑いをするジェイドに思わず目をそらす。
そんなに見てたのかしら……恥ずかしいな……。
「綺麗だったので、つい。ごめんなさいね」
「いいえ、そういう視線には慣れていますよ。しかし、貴女のその反応…存外可愛らしいところがあるのですね。」
する、と髪を一節掬われて口付けを落とされる。
本来なら、ときめくシーン、なのだけれど。
「……っ」
得体の知れない恐怖が、そんなものを簡単に蹴飛ばしてしまった。
なんで、だろう……この人の言うことを聞いたら、とんでもない目に遭わされそうな嫌な気配。
どうするべきかをぐるぐる悩んでいると、腕に何かが触れた。
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あさき(プロフ) - 好きな作品に出会っちゃいました (9月14日 19時) (
レス) @page14 id: 2e9509526a (このIDを非表示/違反報告)
マナ石(プロフ) - チョコ狐さん» ご指摘ありがとうございます^^*修正しました (2021年2月7日 23時) (レス) id: 3b7a3734b9 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ狐 - あのぉ、5のところの今になってはくことができてとこも嬉しいのところ、「吐くこと」ではなく「履くこと」、ではないですかね？間違っていたらごめんなさい。好きです！ころからも頑張ってください！ (2021年2月3日 22時) (レス) id: fa7ecfc75a (このIDを非表示/違反報告)
マナ石(プロフ) - マザーグースさん» 誤字の報告ありがとうございます^^*早速修正してきます (2021年1月29日 0時) (レス) id: 3b7a3734b9 (このIDを非表示/違反報告)
マザーグース(プロフ) - 12のジェイドの台詞、「シェイド家」のところが「ジェイド家」になってますよ(ｺｿｯ)。面白いです、更新頑張ってください！ (2021年1月29日 0時) (レス) id: 446891bd7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マナ石 | 作成日時：2021年1月13日 23時
