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番外編4 ページ25





「…悪ぃ、花鈴。」


「いいから、病人は寝てなさい。」


「…悪ぃ。」



何を言っても無駄だと思ったのか、
和典は大人しく自室に戻った。


とりあえず看病にいるものを持って、
2階に上がる。


廊下の一番奥にある和典の部屋。

軽くドアをノックし、室内に入った。



「…寝てる?」



スースー…と、規則正しい寝息が、
部屋の中央にあるベッドから聞こえた。



「……っ。」



ヤバい。

非常に、ヤバい。(2回目)



「可愛い…。」



和典の寝顔に見とれること1分。



「ん、……。あれ、花鈴…?」



微かに目を開き、
和典の虚ろな瞳が向けられた。



「あ…!ん。調子は、どう?」


「分かんね。」


「体温計、持ってきたから、
計れる?」



小さく頷き、脇に機械を挟む和典。


まだ、なんか素直だし、顔が赤いから、
熱はあるんだと思う。



「ん。」



ピピピ。



「38.2…、もうお昼だけど、
何か食べられる?」


「…レパートリーは?」


「お粥?ゼリー?ポカリスエット?」


「最後、料理じゃねーじゃん。」



和典が、ちょっと辛そうに微笑んだ。



「じゃ、お粥食べたい。」


「OK。待っててね。」



冷水で絞ったタオルを額にのせ、
私は、和典の部屋を後にした。







「…行くなよ…花鈴…。」



1人になった部屋で、
彼はうわ言のように呟いた……。



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エイミー - 杏花莉さん» 「消えた美少女は知っている」にアクセスが許可できません・・・ということなので、ログインしていないものから返信させて頂きます・・・。伝わりましたか!良かったです♪私も上杉くん大好きです!コメントありがとうございました! (2016年12月26日 9時) (レス) id: 6aadb72d51 (このIDを非表示/違反報告)
エイミー - なーさん» 「消えた美少女は知っている」にアクセスが許可できません・・・ということなので、ログインしていないものから返信させて頂きます・・・。ありがとうございます!頑張ります♪ (2016年12月26日 9時) (レス) id: 6aadb72d51 (このIDを非表示/違反報告)
杏花莉 - 花鈴ちゃんの切ない気持ちがこっちにまで伝わってきました!番外編で上杉君と両想いになれたときはホッとしました!ちなみに私は上杉君推しです! (2016年8月3日 0時) (レス) id: 154f442b08 (このIDを非表示/違反報告)
なー - とても面白かったです!これからも頑張って下さい!絶対見ます(*^^*ゞ (2016年6月21日 21時) (レス) id: 20b5ed2b90 (このIDを非表示/違反報告)
エイミー(プロフ) - えいみさん、ありがとうございます☆KZ、面白いですよね♪私は俄然、上杉くん押しです(笑)これからよろしくお願いします! (2015年12月30日 13時) (レス) id: c472ba4c17 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:エイミー x他1人 | 作成日時:2015年12月7日 22時

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