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「伊世ちゃんいる？」
『あ、りうらくん！』
彼の声に、条件反射で椅子から立ち上がる。
へへへっ、来ちゃったー、とはにかむ彼は、今日も安定に可愛い。
「今日は何弾くの？」
『それが、なかなか決まらなくて。「アスノヨゾラ哨戒斑」と「ベノム」と「ゴーストルール」で迷ってるんだけど、りうらくんだったらどれにする？』
「んー、俺も迷うなぁ……。けど、今の気分なら、「ベノム」」
『じゃあ、それにする』
鍵盤に手を置いて、一呼吸。
複数の白鍵を押せば、2人きりの音楽室に心地よい和音が響く。
「〜〜♪」
早口言葉みたいな歌詞なのに、よく噛まずに歌えるなぁ……。
なんて感心しながら、今日も彼の歌声に聴き入ってしまう。
ここで彼と出会ったのは2週間前のこと。
1人でピアノを弾いていたところに彼がやってきて、すぐに打ち解けた。
以来、私と彼は、昼休みに音楽室で弾いて歌ってをする仲。
お互いについて知っているのは名前くらいで、学年は知らない。
廊下ですれ違った記憶はないから、多分先輩なんじゃないかな……。
まあ、それに関しては、私が移動教室以外で教室から出ることがほとんどないっていうことが絡んでくると思うけど。
それに、子供っぽい雰囲気があるとはいえ、声はすごく大人だし。
「やっぱり上手いねー、伊世ちゃん。これほんとに耳コピなの？」
『あ、ありがとう。そうだよ。りうらくんこそ、相変わらず歌上手だね。なにかやってたの？』
「んー、中学の時から軽音部入ってるからかな」
……軽音部。
パッと浮かんできたのは、ステージに立って、たくさんの人の歓声を浴びているりうらくん。
カッコいい、見てみたい。
「文化祭とかでしかステージ立たないけど、すっごい楽しいんだよね。将来は、音楽に関係する仕事に就くつもり！」
『うん、いいと思う！』
きらきらとした顔で夢を語るりうらくんに、私の頬も緩んだ。
ほんとに、彼はどこまで私を夢中にさせれば気が済むんだろう。
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上杉 霞音(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます！おつありですー！✨ (2022年8月30日 19時) (
レス) id: c12886c2cf (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 全然気づきませんでした！更新ありがとうございます！いふくんと伊世ちゃんの絡み面白くて好きです！夏期講習お疲れ様ですっ！ (2022年8月30日 17時) (レス) @page19 id: 0d7ca7efc2 (このIDを非表示/違反報告)
上杉 霞音(プロフ) - 華まるさん» ありがとうございます〜！！えっと、りんちゃんって呼んでた…よね、？（（ 久しぶりー！ (2022年8月28日 15時) (レス) id: c12886c2cf (このIDを非表示/違反報告)
華まる(プロフ) - おもしろいです！！って…おとちゃだったんだ。うろぐで前世とかで仲良くさせてもらったヤツです。 (2022年8月28日 13時) (レス) id: 63f94fe703 (このIDを非表示/違反報告)
上杉 霞音(プロフ) - りぃさん» すみません、固定です。以前同様の質問があったのですが、その際には「この作品は"伊世"というキャラから作り始めたものだから」とお答えさせていただきました。名前変換にする予定は今のところございません。ご期待に添えないようでしたら申し訳ありません。 (2022年7月27日 6時) (レス) id: 7877ef5f42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：上杉霞音 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/uesugiairi1/
作成日時：2022年3月23日 18時
