__珍しく__ ページ36
.
龍「そんなこと言ってへんやん。ただ、仲良さげにしなくてもいいんじゃないの、って言ってるんやん」
「じゃあ感じ悪くしたらいいん？何が気に入らんのか全然わからん」
龍「そう言われたら...僕やってわからんけど」
しばらく無言になる2人。
「どうしてほしいん？」
沈黙を破ったのはAだった。
「私やって、平和に平凡に仕事してたい。やから、みんなと仲良くなれてよかったって思うし、せっかく縁があった仲やし深めるために飲みにだって行きたい」
それがあかんの？、と聞けば、違う、と龍友。
「言っとくけど、龍友くんも一緒の時ってほとんどダンスの話やで？みんな限られた時間の中で集中して頑張ってるから、面白いこと探してポジティブに変換してるだけやん」
龍「それでも笑い合ってんの見たら、妬いてしまうんやん」
いつもの龍友なら、きっととっくに自分の理不尽さに気付いて謝っているはずだが、ここ最近の色々な事が溜まっていたのか我慢ができなさそう。
「そんなん言ったって、仕事上の付き合いやん」
龍「それでも嫌なもんは嫌だ」
ついに子供が駄々をこねているのと同じような状態になってしまい、Aは呆れが止まらない様子。
「ちょっと頭冷やしといて」
そう言ってAは浴室に行こうと立ち上がると、龍友は出て行ってしまうと思い腕を引っ張る。
「わっ...びっくりするからやめてや...」
龍「どこ行くん」
そう言って腕を更に引けば、体が密着して距離がグッと近くなる。
「シャワーしたいだけやねんけど...」
龍「怒ってるん」
「龍友くんが怒ってるんやろ？」
龍「こんだけ好きなのに、何でわかってくれへんの」
「わかってるよ？わかってるけど、できることとできんことあるでしょ？」
とりあえず離して、と手を解こうとするが、更に腕を引かれて唇が触れそうな距離に。
「...やめて」
また嫉妬に任せた行動が始まるかと思うと、今回は避けたかった。
なので、Aは龍友を突き放した。
龍「何で？」
「そういう気分ちゃうし」
龍「キスくらいさせてくれてもいいんじゃないの？」
「やから、そういう気分じゃないの！」
今日の龍友はこれ以上話しても埒があかないと判断して、無理やり手を解いて浴室に入った。
隠せぬ苛立ちを何とか抑えてシャワーを浴び、20分ほどでリビングに戻ると龍友も苛立った様子でソファーでテレビを眺めていた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 194人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
べてぃ。(プロフ) - あさのさん» いつもありがとうございます！伝えておきます！笑 (2019年11月22日 9時) (
レス) id: adc0117cbb (このIDを非表示/違反報告)
あさの(プロフ) - いつも楽しみにしてます！リクエストではないかも知れませんが、ヒロインちゃんの体調が戻らなくてずっと心配です(笑) (2019年11月20日 1時) (レス) id: 6c0ede078d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：べてぃ。 | 作成日時：2019年10月23日 16時
