色彩、 ページ19
そういってファイルを広げたのは、20代前半の中野蒼太さん。
中野さんは、4年前、警察学校を卒業したのに、その優秀な実績と態度でこの若さで特設班につく、などと、とにかくすごい人。
でも、年で言えば私が最年少だけど、私は潜りみたいなものだから違う。警察学校も出てないし。
そんなことを考えていると、会議は始まっていて、
「まず、色彩のメンバー構成は、リーダーの【黒】、ハッキング担当の【青】、薬、爆弾等担当の【白】、窃盗担当の【紫】、最後に、殺人、戦闘担当の【赤】の五人で、形成されているグループです。
また、全員戦闘経験アリです。
あと、彩ちゃんによって、顔写真は、入手出来ています。」
そう情報を整理して中野さんは口を閉ざした。
『色彩』の問題は、証拠ではない。ただ単に"捕まらない"のだ。証拠、証言、経歴、等と、必要な要素はもう揃っている。あとは捕まえるだけ。そんな状況が、初代から30年続いていた。
今の班は実は二代目なのだ。１つ分かっているのは向こう側も、代替わり制という事である。
「いつもなら解散するところだが、今日は違う。」
神妙な面持ちで言った焼田警部に真依さんと、中野さんが頷いた。
え、知らないの、私だけ？
「どう言うことですか？」
と、つい少し大きな声で問いただすように、焼田警部に言ってしまった。
私ははっとしてその事を自覚し、すいません、と謝る。
「いや、いいよ。あのね、今回の銀行強盗、あったろ？あれが本当に『色彩』でね。」
とまで言って、私に向けたいた視線を真依さん達にチラリと向ける。真依さん達が、目配せをするのをみると、再び私の方をみて
「【紫】が言ったんだ。『次は、赤だ。標的は立花彩。名前をローマ字にして６人に刷り込む。最も大切な関係の人たちに。そして全員殺ったら最後は立花彩だぞ？期限は来月の間に全てを終わらせるって言ってたよ。ま、気まぐれな奴だからわかんねーけど。』と。」
と言った。そして私の様子を伺うようにこちらを見た。大丈夫か、と聞いているようだった。
私には、恐怖よりも激しい憎悪が溢れていた。
もう、私の生活に入ってこないでよ、色彩。
そうやって言い聞かせたい気持ちでいっぱいだった。でもやるといったらやる相手だ。
私は気を取り直して言った。
「分かりました。私も色々考えてみます。では。」
私は皆さんが頷くのをみて、部屋を退出した。
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かい。 - うーっ！ (2021年4月21日 17時) (
レス) id: 36f03a2793 (このIDを非表示/違反報告)
かい - 応援、ありがとうございます。（言葉の連鎖。。。） (2021年4月1日 2時) (レス) id: 5fd3cd3da4 (このIDを非表示/違反報告)
かい - ありがとうございます！ウラツク経験者とはいえ、まだ初心者なので。。。続きが気になるといってくれて嬉しいです。 (2021年4月1日 2時) (レス) id: 5fd3cd3da4 (このIDを非表示/違反報告)
彩華 - すっごく続きが気になります…頑張ってください！ (2021年3月31日 19時) (レス) id: f356979ff0 (このIDを非表示/違反報告)
かい - ありがとうございます！ホムペの時などもみて頂いて嬉しかったです。これからもよろしくお願いいたします。 (2021年3月23日 2時) (レス) id: 5fd3cd3da4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かい。 x他3人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Hghj/
作成日時：2021年3月7日 19時
