禪院家の双子【呪術廻戦】 (ページ2)

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薄暗く不穏な雰囲気を放つ廃墟の前にはその場には似合わない可憐な少女が立っていた。

しかし、その腰には刀が刺さっている。
じっと目の前の廃墟を見続け、数分経ったところで両頬をニヤリと上げる。

何故だかその笑顔は不気味で、美しくもあった。

おびただしい廃墟に怯える様子もなく、彼女はゆっくりと足を進めた。

×××××××××××××××××××

中は電気が通っていないので明かりはつかない。

自分の足元を見るのもやっとだった。

「っつあもう！！もっと明るい所に出てきてくれないかなぁ！！呪霊さんよぉ！」

ほとんど何も見えない苛立ちから少し声を荒らげてしまう。
おっといけない。今は深夜の丑三つ時だ。

周りに家は無いけど念のため。

何分歩きまわっただろう。体感では一時間程だが実際はそこまで歩いてないだろう。
この廃墟はそこまで広くない。外観の見た目通りだ。

「レ゛ジィィィィィィィドオ゛オ゛ォ゛ォ゛アダダメ゛マ゛スカァァァァァァァァァァ」

「やっとおでましかぁ」

おっそいんだよぉ！こちとら何分歩いたと思ってる！！

そしてなんだ！！レシート温めるって！！あたためねぇだろ！！くるってんのか？！

「あぁー術式使えれば楽なんだけどなぁ」

呪霊がこちらに攻撃を仕掛けてくるが軽々とよける。

おっそ。こいつ本当に二級？弱すぎるでしょ。