第二十七話 「命」 ページ27
「み、みことの呼吸……
えなにそれ〜ちょーかっこい〜!!」
私は獪岳から伝えられた呼吸の名を聞いて思わずテンションが上がってしまった。
「ところでみことって何??」
獪岳「 「命」だ。命と書いてみこと。」
命は「みこと」とも読むなんて初めて知った。
呼吸の名前にしてはネーミングセンス良すぎでしょ梅子さん。
(命、命か。いいねカッコイイ。俄然やる気が出てきた!!)
「うわーー私も早く呼吸使えるようになりたーい!獪岳はいつから呼吸使えるの?見た目的に歳も私と差あんまりないよね?」
獪岳「お前には関係ない」
「えぇ〜そこは教えないのね…。まぁ私も年とかあんま覚えてないから良いんだけどさ。」
獪岳「自分の年齢も覚えてねぇとか記憶力どうなってんだ。」
「ね、ウケんね」
タイムスリップしたら記憶が曖昧になってました、なんて長文ラノベタイトルみたいな文章を言ったらどんな反応が来るか、大体は想像ができる。
私自身の立ち位置を皆に知って欲しい反面、私は私の事情を気軽に口外して良いとはとても思えず複雑な気分だ。
「でもちゃんと私でも使えるかなぁ。今まで体力作りも続いた試しなかったし、刀とか見た事も触ったことなかったし…先行き不安だよ…。」
獪岳「お前刀握って幾つだ。」
「?えっとねぇ、1、2…3ヶ月かな?」
獪岳「なら、余計な不安は持たずに死ぬ気で鍛えろ。呼吸は一朝一夕で使える訳じゃねぇが、刀握って3ヶ月で多少呼吸が使える程度なら、可能性は零じゃない。」
月日を数えた指がそのまま動かなかった。
彼の言ってくれた言葉が、今の私にとってどれ程響いた事か。
可能性は、零じゃない
「……そっか…そうだよね!
よしっ。
私、梅子さんと獪岳信じて頑張るわ!」
獪岳「…?別に俺を信じる要素ねぇだろ。」
「何言ってんのあるに決まってんじゃん。獪岳頭良いし博識だし、まじ尊敬って感じだからね!!」
獪岳「……変な奴」
そう言いながら彼はふいっとそっぽ向いてしまった。
(えっ変?何それおもしれぇ女、的な奴ってこと?それとも私本当に変な事言っちゃったかんじ??)
後者なら切実に直したい所である。前者であってくれ。
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練紅愛(プロフ) - 通りすがり人さん» ありがとうございます!主人公ちゃんは自分なりにがんばって精進しますのでこれからも見守ってあげてください!! (2019年8月27日 5時) (レス) id: f3cbd92521 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがり人 - 主人公の嫌がるけど一生懸命なところがとても好きです!!たまに一人で考えてゆっくり進めているのが凄いなと思います!!(修行) (2019年8月21日 18時) (レス) id: 0c71642d46 (このIDを非表示/違反報告)
練紅愛(プロフ) - 棒人間さん» ありがとうございます…!!そんな事言われたらめちゃめちゃ頑張りますよ…!マギはジャーファル推してます!超大好きです! (2019年8月12日 16時) (レス) id: f3cbd92521 (このIDを非表示/違反報告)
棒人間 - ああ…何これ好き。設定が…話が…夢主が…私好みなんじゃ…すごく好きです。更新頑張って下さい!応援しています!それと名前からして、マギ知ってたりします? (2019年8月11日 17時) (レス) id: 804948c577 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のん | 作者ホームページ:
作成日時:2019年8月2日 4時