あんスタ短編 (ページ37)

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Xmas.kaoru④ ページ37

そして、ライブ当日ー

午前中は、オフの為、朝ゆっくりしてから、会場近くまで車で行き、お忍びスポットでデートを楽しんでいた。

『Aちゃん、お待たせ。はい、どーぞ？』

「ありがとう、薫」

温かい珈琲を受け取ると、嬉しそうに隣に座った薫

『あと、これ俺なりに考えてみたんだけど…貰ってくれるかな？』

はい、と差し出されたのは、綺麗なピンクと白の混ざったピンポンマムの小さな花束だった。

「え！なにこれ可愛い！ありがとう！」

受け取って見ていると、隣でほっとしたような薫が目に入り、また嬉しくなった。

『あはは、喜んで貰えて良かった♪…俺にとってはね、昔からAちゃんには情けない所も沢山見られてるし、お仕事でも助けて貰ってるから、感謝しかないんだ。…本当はこーやって隣にいてくれるだけでも俺は毎日プレゼントを貰ってるみたいなものなんだけどね♪笑』

恥ずかしくなって空を見上げる薫の頬が赤くなっているのをみて、こっちまで釣られて赤くなる

「薫……ばか」

聞こえるか聞こえないかの小さな声で呟くと、薫の腕に体をﾎﾟｽっと預けた

『わっ、え、Aちゃん？？』

戸惑いながらも支えてくれる温もりに、

(あぁ好きだな…ほんと)

「薫くん」

『うん？』

「私も、大好きだよ」

触れた部分からドキドキが移っちゃうかもと思うぐらい心臓がうるさいし、顔が熱い

『…Aちゃんっ「あ、そろそろ時間！移動しないと！」…えぇ～嘘でしょ～！//もうずるいよ～…』

少し拗ねた表情を見せながらも、手を引いて車まで優しく手を握って歩き出した

ーー

「さ！皆揃ったね？？クリスマスにこのライブを楽しみに待っててくれたファンの子たちを思う存分魅了しておいで♪」

円陣を組み、気合を入れた所で会場が暗転した。

ぞろぞろとステージに向かう中、後ろから手を取られた
振り返ると、暗闇の中でも分かる安心する香り

「薫、最高のパフォーマンス期待してるからね？」

何か言いたげな雰囲気を察知して先手を取った

『っ！うん♪俺から目を離さないでよね？』

ハイタッチを交わすとステージに向かう足はもうなんの迷いもなく【二枚看板の羽風薫】だった。

その後もクリスマスということもあり、会場のボルテージもMAXに上がり、アンコールも含めて最高潮の盛り上がりで終えた。

「皆お疲れ様！最高だったよ！薫、次の衣装に着替えて！皆はしっかり汗拭って水分補給！」

【薫くんや、楽しみにしておるぞい♪】
『ありがとう♪』