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彩side

「綾、500点かぁ・・・」

紗姫がポツリとそんな事を言った

言っとくけど、今自己紹介中だぞ

「満点って、稀なんですよね」

祐飛が教師に聞いた

「稀、というか今回が初めてだな」

へー、初めてなのか

「こんなに難しかったのに、何で満点なんて取れるの?」

はぁ?

「簡単だったからに決まってるだろ」

私が言うと、その場がシーン

・・・なんかこの反応、最近多くね?

「簡単ってな・・・。

綾、前から思ってたんだが天才か?」

今頃かよ

私が言おうと口を開きかけたその時、教師がパンッと手を叩いた

「話はそこまで。席を指定するからそこに着けよ」

へいへい

「皇は廊下側の空いている席に座れ。

桜宮はこの真ん中の一番前な。

新庄は窓側の一番前。橘はその列の一番後ろの席だ」

お、見事に分かれた

私の座る席の隣に誰もいないのが不幸中の幸いか

私は一回グルッと辺りを見回した

その時、見た事ある顔を4つ見つけた

その内の3つは特別クラスの奴ら

ただ1人、えっと・・・

そうそう

若武とか言う奴がいなかった

後もう1人は・・・

「綾、ほら席つこ」

「あ、あぁ」

私が突っ立っていたからか紗姫が声をかけてくれた

良かった

声かけてもらわなかったら、あのままあそこに突っ立ったままだった

私達が席に着くと教師が言った

「じゃあ、ホームルームの間は質問タイムにするか」

ゲッ

質問タイムとかマジ面倒い

「はいはい!」

そう言って手を挙げたのは、知らない男子

「元気がいい歩!(あゆむ)」

歩と呼ばれた男子が立ち上がった

「えっと、4人に質問です!

4人はお知り合いのようですが、それはどういった経緯で?」

これは想定済み

個人に質問されなければ、私が受け答えする事になっている

それに、質問はあるだろうと予想していて

万が一、私の素性がバレる事があったらいけないので

昨日のうちに作戦を立てて置いた

「私の家とこいつらの親が知り合いで

そこから仲良くなったって感じだ。

それに、家が近いという理由もあったしな」

私が答え終わると、歩と呼ばれた人は

へーという感じを醸し出した

「じゃあ次!」

教師が言うとたちまち手が挙がった

そして指名された男子が立ち上がる

「新庄さんと橘さんに質問です。

2人は彼氏っているの?」

「いや、いないですけど」

「私もです」

私の返事に紗姫が同調する

それからもいろんな事を質問され

ホント疲れた

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作者名:天奏 | 作成日時:2018年12月19日 15時

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