【小彩】＊可愛いから苛めたい＊ （リクエスト、ドＳな小塚くん！より） ページ10
「ねぇ、アーヤ。さっきの声、なんなの？」
悪戯っぽく、僕は微笑んだ。
―――まさか、僕にこんな感情が生まれるだなんて。
自分の愛おしい彼女を少しだけ苛めてたげたい、というサディストな素質があることを、僕は今を持って痛感した。
「いや・・その、あれは反射的に・・」
アーヤは顔を赤らめる。
正直、こんな表情を今まで見たことがなかった。
普段のほんわかとした可愛らしいアーヤは勿論可愛いけれど、こうやって恥じらいの感情を持つアーヤも物凄く可愛い。
「反射的に・・？僕は、自分の首に息がかかっても、『きゃっ』なんて声出ないよ？」
ちょっとこの言い方はきついかな・・と思いつつ、何となく楽しんでいる自分もいた。
それは決して憎しみから生まれるものでも、怒りから生まれるものでもなく、愛情から生まれるもので、今なら、好きな子を苛めてたいという、男子が幼い内にひと時は覚える感情について、理解ができるような気がした。
「私、ちょっとだけ首と耳に息をかけられるの弱いから・・」
「じゃあさ、他の男子・・そうだな、ＫＺたち・・特に若武に耳あたりにフワッと息を当てられても、『きゃっ』って声だすの？・・それ聞くのって彼氏の特権だと思ってたんだけどな」
「うぅ・・分からないよぉ」
なぜこんなことで僕から言葉責めされているか分からず(そもそも、僕からこういう風にされてるの初めてってこともあってか)、アーヤはちょっと混乱しているようにも見えた。
・・そんな表情も大好きだよ。
「じゃあさ、僕、今から君の耳に息を吹きかけてもいいかな」
「え、小塚くん！ちょっと・・」
優しく吹きかけた。唇を耳の裏に当てて、形をなぞるように。
じっくりと、攻め立てるように・・・
「きゃ・・あぅん・・や、やめってぇ・・」
・・・・ん？ ・・・やめってぇ・・・？
あれ、待って、僕、実はめっちゃヤバイことしてない！？
意識した途端、なんだか背徳感が心を支配してきた。
「ご、ごめんアーヤ！ちょっとやりすぎたよ！本当にごめん！僕さ、ちょっと君を苛めたい気持ちが沸いてきちゃって。あ、アーヤのことは本当に好きだよ！可愛いから苛めたい気持ちになっちゃただけで・・」
「・・小塚君は彼氏だから、もし私のこと苛めたいなら、してもいいよ・・？」
潤む瞳。僕は当然逆らうことはできなかった。
僕がアーヤを苛めても、結局僕は主権を握られる側(彼女は無意識だけど)なんだと、改めて実感した夜だった。
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さまー - アーヤが美門って呼んでるから翼って読んでて欲しいです！ (5月24日 20時) (
レス) @page25 id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
pua - 砂彩書いて欲しいです！ホント面白いです！わたしもこう書けるようになりたいっ！ (2021年5月18日 13時) (レス) id: b5e633d6ad (このIDを非表示/違反報告)
ゆっゆっち - 黒彩もっと見たいです！体に気を付けて頑張ってください (2020年7月5日 20時) (レス) id: 14eff17734 (このIDを非表示/違反報告)
間葉 - 黒彩がみたいです！ (2019年3月29日 23時) (レス) id: 8e4a69fdea (このIDを非表示/違反報告)
mimiko(プロフ) - すごく面白いです！美彩の作品をもっと読みたいです☆更新頑張ってください☆ (2018年3月25日 17時) (レス) id: 5555f18d7d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フルグラ | 作成日時：2017年10月27日 16時
