【若彩】*キス* ページ6
*付き合って1年経って進展がない彼氏は飽きられる!!*
昔の俺なら、『1年経って彼女と進展がないなんてありえねー』とすっ飛ばしていたが、今は違う。
丁度、俺はアーヤと付き合って1年が経とうとしている。
・・が、俺とアーヤはたまに2人で出かけて、ぎこちなく手を繋いで、たまに連絡取り合ってはい終わりなだけの関係だ。
勿論、アーヤのことだからそれでも喜んでくれてるんだろうけど・・
もし、アーヤが内心俺に飽きているとしたら!?
それはいけない・・そう思い、俺はアーヤに電話をかけた。
***
「若武の家で勉強だなんて、珍しいね」
「あぁ・・まぁな、ちょっとした心変わりだ」
さすがに、急は変過ぎたか・・
とはいえ、これは使命なんだ。
俺は・・若武和臣は、たまには男を見せないとならない。
だとしたら、家に呼ぶのが一番だ。
人前ではできないし。
「若武の部屋で勉強するの?」
「ま、勉強道具は部屋のほうが揃ってるし・・」
と言いつつ、俺の心臓がヒート状態に陥っていた。
あれ?思いの外緊張してきた・・
俺は黒木ほどでなくても、上杉や小塚よりは女扱いが上手いはず・・なのに、うわーー俺、ヤバイ、ヘタレかも!
駄目だ!ここは勢いで!
「アーヤ、キスさせてください!」
その言葉を発した瞬間、胸の奥から熱くなった。
頬が熱を帯びたのを感じる。
勿論、アーヤのほうも顔を真っ赤にしてこちらを見つめている。
「・・・あ、やっぱ気にすんな・・その、やっぱり俺じゃ・・」
「して、いいよ・・?」
「・・え?」
「私で良かったら・・。若武、私にキスしてもいいよ。若武にだったら、任せられる」
――あ、ヤバイ。
俺の中での何かが切れた。今の言葉は、めっちゃクリティカルヒットだ。
でも、アーヤが言ってくれてるんだ。
女を待たせる男には、絶対なりたくない。
俺は、覚悟を決めた。
「い、今からするぞ」
「う、うん」
アーヤがゆっくり目を閉じた。
俺はアーヤの肩を掴み、ゆっくりと自分の顔を近づける。
その時間は長らく感じられたが、ようやくだ。
アーヤの唇に自分の唇を宛がった。
ピクッとアーヤの肩が動いたのを、手が感じ取った。
アーヤの唇の感触がそれはそれは良くて、やみつきになりそうだった。
俺は角度を変えてもう一度自分の唇と彼女の唇にふんわりと当てた。
何度も、何度も、角度を変えながら。
―――アーヤ、大好きだぞ。 そう心で伝えながら。
【砂彩←小】*恋心と時間* 微 シリアス →←【上彩+黒】*最近、アーヤと上手くいってるか?*
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さまー - アーヤが美門って呼んでるから翼って読んでて欲しいです! (5月24日 20時) (レス) @page25 id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
pua - 砂彩書いて欲しいです!ホント面白いです!わたしもこう書けるようになりたいっ! (2021年5月18日 13時) (レス) id: b5e633d6ad (このIDを非表示/違反報告)
ゆっゆっち - 黒彩もっと見たいです!体に気を付けて頑張ってください (2020年7月5日 20時) (レス) id: 14eff17734 (このIDを非表示/違反報告)
間葉 - 黒彩がみたいです! (2019年3月29日 23時) (レス) id: 8e4a69fdea (このIDを非表示/違反報告)
mimiko(プロフ) - すごく面白いです!美彩の作品をもっと読みたいです☆更新頑張ってください☆ (2018年3月25日 17時) (レス) id: 5555f18d7d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フルグラ | 作成日時:2017年10月27日 16時