【上彩】＊新しい服買ったから＊ ページ2
『最近、寒くなってきたね・・(＞−＜)』
立花からのメール。
彼氏と彼女関係になってからは、こんなどうでもいいような何気ないメールを頻繁に送りあうようなことが多くなった。
だるくはない。むしろ、俺はそんなやり取りが大好きだからだ。
『立花、風邪はひくなよ』
送信ボタン１つ押すだけで、俺の意思は彼女へと繋がってゆく。
技術とはすばらしいものなんだな・・と思う。
俺は受験勉強途中で、基本勉強机の前でひたすらに数学の勉強をしている。
理大や音大があるように、俺が目指しているのは「数学大学」略して数大だ。
その中の名門、多くの有名数学研究者を生み出した大学にむけ、俺はほぼ部屋を離れることなく勉強をしている。
アーヤとのやり取りは、そんな俺の気持ちを楽にさせてくれた。
『ひかないように頑張る！上杉くんは、最近調子どう？(＾＾)勉強に切羽詰る気持ちも分かるけれど、少しは息抜きも大事だよ』
息抜き、か・・。
『次の日曜日、２人で出かけてみるか。近くにできた喫茶店とかはどうだ？』
『上杉くんがいいんだったら、もちろん私は行きたいな』
最近デートとかしてなかったからな。
熱々のココアを片手に、舌を火傷する可愛らしい立花の光景が目に浮かび、俺は思わず笑みを浮かべてしまった。
『立花は行きたいところ他にはあるか？』
『特にはないよ！あ、でもね、私新しく服を買ったから、それを上杉くんに見てもらいたいな！』
『服？なんでわざわざ俺に？』
『その・・変だと思われるかもしれないけど、この服、いつも以上に可愛いデザインのものなんだ。私が着ているとこ、初めに上杉くんに見てもらいたくて』
俺はまだまだ女心を理解できてはない・・。
だが、その言葉も立花が紡いだものだと、可愛らしく見える。
初めに俺・・。これが、彼氏の特権ってものなのか。
『あぁ、楽しみにしてる』
俺、ちょっとキザっぽいこと言ったかもしんね。
なんて思ったが、送信ボタンはすでに押されていた。
『ありがとう！』
なんていう立花の返信が、俺は何よりも愛おしく思えた。
数学よりも素敵な存在に出会えたのは、きっと素数の真理にたどり着けることくらい難しいと思えていたが、そんなことはないのだ、・・と俺は久しぶりに思えた。
【小彩】＊変わらなくても、良いんだ＊→←【若彩】＊俺って、まじ単純だわ＊
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さまー - アーヤが美門って呼んでるから翼って読んでて欲しいです！ (5月24日 20時) (
レス) @page25 id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
pua - 砂彩書いて欲しいです！ホント面白いです！わたしもこう書けるようになりたいっ！ (2021年5月18日 13時) (レス) id: b5e633d6ad (このIDを非表示/違反報告)
ゆっゆっち - 黒彩もっと見たいです！体に気を付けて頑張ってください (2020年7月5日 20時) (レス) id: 14eff17734 (このIDを非表示/違反報告)
間葉 - 黒彩がみたいです！ (2019年3月29日 23時) (レス) id: 8e4a69fdea (このIDを非表示/違反報告)
mimiko(プロフ) - すごく面白いです！美彩の作品をもっと読みたいです☆更新頑張ってください☆ (2018年3月25日 17時) (レス) id: 5555f18d7d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フルグラ | 作成日時：2017年10月27日 16時
