終電何してますか？眠ってますか？辞めさせてもらっていいですか？ (ページ20)

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10000hit記念番外編「突然のスカウトⅤ」ページ20

夢主side
『皆〜！こんにちは、しろです！わぁ、こんなに多くの人が来てくれてる！初ライブなのに有難う♡』

蘆花さんと練習した作り笑いを貼り付けて、皆に向かって微笑んだ。
あー、チョロい。僕が相手してきた人達並にチョロい。
狡猾さが全く無い。生きてくのに大変だよ？まぁ、純粋で良いのかもしれないけどさ。
「深呼吸二回、お腹から声を出し、何より笑顔を忘れない！」
蘆花さんが口癖のように言っていた事を思い出す。
口を開く。

『零れた雫は見ないフリをして
路地裏光る何か探してる
「宝石みたいな色は無くたっていい」と笑った＿＿』

矢張り、予想通り皆僕の方を見ている。
チョロ。(二度目)
どんどん歌い進めていく。

『＿僕が謳う喜びも痛みも
望むならこの手抱き締めて＿＿＿ッ！』

不意に見た観客席に公式として出した、僕の白いサイリウムが高速で振り回されていた。
中心の人物の相乗効果か、周りの観客も激しくなってきている。
(いつの間に買ったの？そのサイリウム
＿＿太宰さんと中也さん。)
よし、最後のファンサは二人にしよう。

『答えはどこにも無くたって
「それでも、生きるよ」
空が流れて一瞬が輝いた
見えた世界を、僕らの明日を守っていくんだ

「この夜越えて」何度も願って
出逢った僕らで』

二人の方に微笑みかける。
一瞬驚いた様な顔をしたが、すぐに「良かった」とでも言うかの様に微笑まれた。
歌い終わった後、会場は拍手に包まれる。

『みんな〜！今日はありがと〜！又何処かで会えることを楽しみにしています♡』

一応、そう言っておく。
依頼人がライブ見てくれた人だったら吃驚だけどね。

＊
その後合流し、一緒に帰っていた。

『お二人のライブはどうでしたか？』

と僕は訪ねた。
二人はライブ後に僕のライブに来ることが出来たが、僕は二人のライブの後で行けなかったのだ。

中也「俺達の方も意外と居たぞ？」
太宰「まぁ、この容姿だから当たり前だけどね！」
中也「Aの方が凄かったけどな」

褒められて、若干照れる。
でも、まぁ

『…有難うございます』

相手には伝わらない程の声で感謝した。

＊
ナオミ「しろちゃん、とっても可愛いですわね！」
谷崎「BLACK STARSもかっこいいよね！」

尾崎「しろというアイドルが可愛くってのぉ〜」
中也「へ、へぇ〜そうなんですか〜」

(((仕事に集中できない！！)))

しろとBLACK STARSが幻として語られるのは又別の話。
番外編・終＿

番外編長すぎだよこの後どうするよ((