重力遣いの新相棒【文豪ストレイドッグス】

用事 ページ10

〜中也side〜



20人ぐらいが一気に俺たちの周りを囲む。


だが、そんな状況でも、こいつは動じない。

というか、何故か笑いをこらえている。





「くすくす……チビ男だって…やっぱり中也はちっちゃいよねー、ふふふ」


「うるせえ！！！！」



俺はこいつの頭を殴る。





「こんな時に、人の身長をからかうな！！！！！」


「いったいなあ、もう…ってなんか、私たち囲まれてる？」


「今更かよ！！もういいから、こいつらとっとと片付けて帰るぞ！！！」


「ん〜、こいつら片付けて後にちょっと用事があるからまだ帰れないけど、まあとりあえず…第一回ゴミ掃除のお時間でーす！！！」




こいつは明るい声でそう言った。

そして、腰に装備していた２丁の拳銃を両手に持って、正確無比な射撃で裏切り者共を次々と殺していく。







そして約20秒後。




「ふぅ、これで全員かな？」


俺たちの足元には、ついさっきまで生きていたいた奴らが死体となって転がっている。



「ったく、最初から真面目にやれ！！！」


「えー、私はいつでも真面目だよ？」


「どの口が言う！どの口が！！！」



俺はこいつの頰を思いっきり横に引っ張る。


「いひゃい、いひゃいよひゅーや！！(いたい、いたいよ中也！！)」


「はぁ…お前といると、ほんと疲れる……」


「あはは、中也は苦労人だねえ」


「俺の苦労の元凶がそれを言うか！？！？」


「はいはいっと、まあ片付いたんだから良いじゃん」


「あ？ああ、まあな。お、そういえばお前さ」


「ん？」


「さっき言ってただろ、『こいつら片付けて後にちょっと用事があるからまだ帰れない』って。あれどういう意味だ？」


「ああ、それね。そのことなんだけどさ、ちょっと提案があって」


「ンだよ？」


「こいつらが資金横流ししていた組織、潰しに行かない？」


「…やっぱりな、なンか企んでやがるなとは思ってたンだよ」


「あはは、さすが中也、察しがいいね！で、その組織なんだけどここから歩いて10分ぐらいのところに本拠地があるらしいよ。こいつらのパソコンをハッキングして見つけた情報だから、確かだよ。どうする？」


「はっ、最初から行く気満々なくせに」


「ふふふ、バレてた？でも中也も暴れ足りないでしょ？」


「俺を戦闘狂みたいに言うな。ま、お前が行くなら付き合ってやンよ」


「そう言うと思った！じゃあ、行きますか！！！」

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