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強く腕を掴んでいる手は、振りほどこうとしても振り解けない。

「逃げてどうする?俺の方が足は速いし、どこの扉に鍵をかけたかもわかっている」

無意味な鬼ごっこがしたいのか?と耳元で囁かれ、私は抵抗するのをやめた。

「いい子だ」

甘い声は、普段だったら嬉しいのだろうけど、今はただただ恐怖を煽る。
背中を汗が伝っていく。
手指が小刻みに震える。

「……どれくらい、吸うんですか」
「少しくらっとするぐらいだ。そう怖がらなくていい」

私は少しだけほっとして、背中の壁にもたれかかった。
つまり逃げるのを諦めた。

「何か希望はあるか」
「……なるべく、ゆっくりお願いします」

先生は笑った。

「了解」

制服のネクタイを解かれ、シャツのボタンが一つ外される。
外気の冷たさに首を竦めた。

「寒いか。冬になってきたからな」
「……はい」

温かい指が私の首筋を探る。
……吸血鬼なのに、温かいんだな。

服部先生に触れられると、その部分が熱くなる。
私が彼のことを好きだからか、それとも吸血鬼の能力のひとつなのか。

私は先生を見上げた。
薄い色の瞳が、私を見下ろしている。

なんだか不思議だ。
今日の昼までは、ただの教師と生徒の関係で。
今は……何だろう。

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Niko(プロフ) - フォローさせていただきました......!こちらこそよろしくお願いします! (8月20日 18時) (レス) id: f73d5be156 (このIDを非表示/違反報告)
餅屋(プロフ) - Nikoさん» 作りました!きっかけを頂きありがとうございます!ご負担になった場合はフォロー外して頂いて構いません。よろしくお願いします! (8月20日 15時) (レス) id: 51ef15773f (このIDを非表示/違反報告)
Niko(プロフ) - 返信ありがとうございます、嬉しくて泣きそうです!もしアカウントをお作りいただけるのでしたら本当に嬉しいです......! (8月20日 13時) (レス) id: f73d5be156 (このIDを非表示/違反報告)
餅屋(プロフ) - Nikoさん» 無視して頂いて大丈夫です。もし需要があるようでしたらアカウントを開設します。いつも作品を読んで頂いて本当にありがとうございます。 (8月20日 3時) (レス) id: 51ef15773f (このIDを非表示/違反報告)
餅屋(プロフ) - Nikoさん» 良いかと思います。ただ、最新の物語が一番好きでいらっしゃるという貴方のような奇特な性癖の方(すみません)を、正直に申し上げますと逃すのは惜しいため、新しくアカウントを開設した場合に繋がらせて頂くことは可能でしょうか?ご気分を害してしまったようでしたら (8月20日 3時) (レス) id: 51ef15773f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:餅屋 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2014年3月18日 18時

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