信じる気持ちは知っている

誤解 ページ13

カフェテリアに急いで向かう。

アーヤと共に。



アーヤの表情、とても輝いていた。

まるで活動をしていた頃のように。


だから、私も自然と笑っちゃったんだ。



やっぱりアーヤは私の光だよ。

いや、みんなの光。



KZ全員の女神……かもしれない。

それほど大きな存在なんだよ、アーヤは。


それを知っている？

知らないよね、鈍感だもの。



でも、そんなところが大好き。


だから、アーヤがまた笑えるように頑張る。

自分が除名されようとも、アーヤを助ける。



誰かのために、ここまで頑張ってるのは初めてだよ。

ここまで私を熱くさせるのはアーヤだけ。



ありがとう、アーヤ。







しばらく走ると、カフェテリアに着いた。

KZ全員、既に集まっている。



私はアーヤの腕を離し、向き合う。

「アーヤ、今から誤解を解きにいこう。
　始めは私が話を軽く通すから、その後はアーヤ。
　
　自分の意思を伝えるんだ。
　これはアーヤにしか出来ないことだから。

　きっとアーヤの心からの言葉を聞けば、納得してくれる。
　だって、アーヤの仲間だもん。」


アーヤは少し息を飲み、頷いた。

「Aちゃん、ありがとう。
　自分の意思をしっかり伝える。
　私はいじめてないって、仲間でいたいって。」



アーヤの瞳は真剣に満ちている。


よっし！行こうか！


再び、歩き出す。

そして、KZの目の前で止まった。



KZは私がアーヤを連れてきていることに驚く。

目を丸くし、動揺を隠しきれていていないのが分かった。


「なんで、裏切り者がいるんだよ！
　A、しっかり説明しろ！」

横暴に叫ぶ若武。


冷ややかな眼差しを向ける上杉。

未だにオドオドしている小塚。

黒い瞳で見つめる黒木。

ポカンとしながらも強い視線を向ける翼。

特に何も思ってなさそうな忍。



流石個性的なメンバー。

反応がそれぞれ。


私は一歩前に踏み出した。


アーヤは私を変えてくれた。

だから、私はアーヤのバッドエンドを変えるんだ。


「ねえ、まだアーヤが裏切ったとでも思ってるの？
　馬鹿じゃないの！？」

叫んだ私に誰もが息を詰まらせた。



私自身もビックリ。

だって、叫んだことなんて、一度もないと言っても過言じゃないもの。


「アーヤが人をいじめる？
　傷つける？
　
　そんなことするとでも思ってんの！？

　みんな目を覚ましてよ。
　アーヤはそんな子じゃないでしょ。
　それはみんな知ってるでしょ。」

私の目からは涙が流れていた。

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