私の未来は彩らない

集合　美門side byクッキーベル ページ18

俺と七鬼は、学校を出たあと、自転車に乗り込み、全力疾走をして公園へ向かった。


俺の中で、アーヤのことを知りたいと言う気持ちが渦を巻く。


七鬼と共に公園につくと、もともとふけていたのか、黒木が既にいた。



「黒木！お前、アーヤについてなんか知らないのか！？」

こんなこと言うがらじゃないが、黒木なら何か知ってるのではないかと言う淡い期待からそう叫んでしまった。



俺、こんな焦ってんだ。かっこわる。


「美門、落ち着け。みんな、授業ふけて今この公園に向かってるって。俺も何も知らないんだ。今、情報収集中だからさ。待ってろよ。」


黒木でさえ、いつもの余裕を感じられない。
俺らの苺は、相当KZの中での存在が大きかったことを実感する。


一生懸命、黒木も情報を集めてくれてる。


落ち着かないといけないのに、なぜかどんどん焦っていく自分がここにいるんだ。


冷静になろうとするほど、どんどん焦りが増すんだ。



俺は心の友で、同じクラスでアーヤに最も近い存在でもあったのに。



何も気づかなくて、アーヤに何もしてあげられなかった自分をすごく恨んでいる。



こんな気持ちになったの、初めてだな。
どうしようもなくて、無性にイライラしてしまう。


七鬼は、スマホで情報を集めているのか、ずっとスマホと睨めっこ。


黒木は、知り合いに電話かけまくってくれてる。




…俺だけ何もできないんだ。


アーヤの匂いも全然しないし、俺だけ役に立てていない。


お前らの存在感の大きさを改めて実感したよ。


俺はどちらかと言えばオールマイティーなタイプだからな。
唯一できる歴史も今は何も役に立たないし。


そんなむしゃくしゃした気持ちを持っている時でも時は過ぎるもので、俺らと同じで自転車で全力疾走してきた開成組と、若武がやってきた。


若武は息をつく間もなく、


「さぁ、諸君アーヤについての会議を始めるぞ。」


そう言い出したのだった。

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