私の未来は彩らない

これから始まる　byクッキーベル ページ5

私は学校を早退することになり、今は電車に乗って家に帰っている。



今日は平日の午前中だったので、家に着くまで座って、帰ることができた。



でも、本当は電車の椅子ってあんまり座りたくない。

だって、誰が使っていたのか分からないんだよ！？



凄く汚そう。




でも、今日は仕方がない。



まだフラフラしていて、足がもつれたりするもの。

今電車で立っていたら、電車の揺れとかで倒れてしまう気がして、なんとなく怖かった。



もし私が倒れたら、乗客の皆さんにも迷惑がかかっちゃうし、ね。


だから座ることにしたの。

やっぱり少し嫌だなぁなんて思いながら。



私は電車で座っている間、ずっとぼんやりしていた。


まるで生きる気力を失ったかのように身体が怠く、何もしたくなくなったけど、やはり、勉強に関しては不安だ。



いつもなら、電車の移動中でも、単語帳を使って、単語を覚えたりしているのに、今日はそんなことをする元気もない自分に、どうしようもない怒りが込み上げる。




今日早退したせいで成績落ちたらどうしよう……。



そんな不安ばかりが頭をよぎる。



そんな不安を抱いているうちに、私の家がある駅にもうすぐつくらしく、駅長の声がアナウンスで聞こえた。


「つぎはー、〇〇えきー。
つぎはー、〇〇えきー。
お降りの際は足元にご注意くださーい。」




降りる準備をしないと。

フラフラな体でなんとか立って、降りる準備をする。


そして、駅の近くに止めてある私の自転車をよろけながらもなんとか取り、自転車に支えられながら、家までたどり着いた。




私は、もう1週間分の体力を使ったみたいにヘトヘト。



家に帰っている途中だって、一度だけ暗闇と頭痛に襲われたんだもの。

でも。自分の力でまだ立つことが出来ていたし、家まで頑張って歩くこともできた。



少し、息切れもあったけれど、これほど頑張った私を、誰か褒めてほしい。


私は、そんなことを考えながら、自転車を家の敷地内に止め、私は家の中に入った。


「ただいま……。」



私はか弱く、声を発した。

たったの4文字の言葉さえ、私の体力を奪っていくのを感じる。









これから、私のせいでもっと迷惑がかかってしまう。









そんな黒い未来が私にはチラッと見えた。

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