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俺がいる…… *続き* ページ30

やっとの思いで、帰ってくると、空港で若武たちが待ち構えていた。

おっかない顔をしていて、あいつらの怒りがモロに伝わる。




きっと、俺も小さい子供なら大泣きするような顔をしているんだろう。



俺は親父を置いて、若武たちへ向かって走った。

「立花は?」



若武は首を横に振る。

「まだ意識不明。」





くっそ……っ!

俺は無性に怒りをぶつけたくなった。


俺が気楽に旅行をしている間に立花があんな目に遭ったんだ。




こうしていられるのは、立花のおかげなのに。





自分に腹が立ち、立花を事故に合わせたという奴が憎かった。

なんで、立花なんだ!?



唇をかんでいると、黒木が言う。

「アーヤの病室へ行こう。
 さっき、手術が終わったらしい。」




俺は頷き、若武たちについていった。




“早く立花に会いたい”

そんな強い思いが、俺の足を早まらせた。








立花のいる病室に着いて、中に入ると、酷い状態で横たわる立花が目に入った。

赤く染まった包帯が立花の体を包んでいる。




顔はそれほど傷付いていないが、身体は見ていられないほど、傷が酷かった。




目を瞑る長いまつ毛が光り、白い顔の肌がふんわりとして、静かな吐息が聞こえる。

思わず、見惚れてしまうほど。



けれど、それには似合わない表情だった。



いつもの花のような笑顔が1ミリも感じられない。



今になって悲しみが溢れ出す。

「立花……っ。」



若武たちも泣いていた。

立花のこんな姿を見ていると自然にそうなったのだ。



あんなに強がって、頑固で、真っ直ぐだった立花。

それが何も感じられないこの状態。



立花を好きだったからこそ、尚更辛かった。





俺は心に決め、立花の包帯だらけの手を優しく握る。

「必ず……、必ず俺が立花の仇を打つ。
 だから、仇を取った時、目覚めてくれ。

 俺のために。」









あれから、数日が経った。

俺らは見事に犯人を特定。


目撃者も居たことから、割とすぐ見つかった。



立花と同じクラスの奴らしく、七鬼と親しくしていたことに嫉妬したんだと。

結局、俺らの圧力に怖気付いたか、その犯人は何度も謝罪し、もちろん慰謝料を払うことも決定済み。




俺たちは満足し、眠っている立花にそのことを報告する。





……けれど、幾日経っても、立花が目覚めることはなかった。

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にゃ〜 - 私、ヤンデレ知らなかったけど、コレ見たら好きになった! (5月13日 21時) (レス) @page45 id: 26a4d90e30 (このIDを非表示/違反報告)
にゃ〜 - ブラックkz大好きだから嬉しい! (5月6日 10時) (レス) id: 26a4d90e30 (このIDを非表示/違反報告)
shiu - 他のヤンデレの小説増えるといいなー【ぬしさんがあまりにもすごいヤンデレ小説を書いたからヤンデレKZもっとみたくなった人】 (2022年10月15日 20時) (レス) @page45 id: b2b43a1e98 (このIDを非表示/違反報告)
shiu - ヤンデレ俺も好きー (2022年10月15日 20時) (レス) @page44 id: b2b43a1e98 (このIDを非表示/違反報告)
ゆか - 作品を見てブラックに目覚めました…!素敵なお話ありがとうございます!! (2022年7月2日 21時) (レス) @page27 id: c6a98f33d7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あき@草売り大魔王 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp  
作成日時:2020年10月17日 12時

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