立花彩には背後霊が居たようで

気にしない ページ8

あっ、こういう時は本人に聞けば良いのかな？



私は背後霊をチラッと見て、小声で話した。

「ねえ、背後霊。
　怒ってほしい？怒らないでほしい？」



私の唐突な発言に、背後霊は目を丸くした。


「僕、ドMじゃないよ？

　怒らないでほしいに決まってるじゃん。
　あ、でも、せっかくの悪戯に引っかかってくれたから
　怒ってほしいかも。」


私は背後霊の曖昧な言葉に肩を落とした。



もう面倒になるから、怒らないでいいよね。



私は、やっと座り、本題に入った。

「ねえ、若武、今回集めた理由は？」




私が聞くと、若武は思い出したように顔を明るくし、言った。

「これから、KZ7会議を始める！
　今回集めたのは、近状報告のためだ！」


私は若武の言葉にほっとした。


これで、もし、何かの事件だったら、
背後霊の名前が考えられないもの。


私は挙手をし、若武に発言許可をもらってから言った。

「もし、人に名前をつけるなら何が良いと思う？」



みんなは首を傾げる。

あっ、まだ説明してなかった。


「えっと、私の知り合いで、名前をつけてあげたいなって。
　それで、何か良い案があるか、聞きたかったの。」

みんなは納得したように、頷く。



きっと、知り合いの赤ちゃんに名前を決めたいとか考えてるんだろうな……。

でも、嘘は言ってないし！



私は自己解釈し、みんなを見渡した。

「何が良いと思う？

　性別は男。
　元気でいたずら好きなの。」



笑いながら言う私に、翼があれと言う。

「赤ちゃんが元気は分かるけど、いたずら好きなの？
　まだ小さいからいたずらなんて出来ないと思うんだけど。」



はっ、しまった！

つい、いつもの背後霊を言っちゃった！


ご、誤魔化さなきゃ。



「えっと、その子の親がいたずら好きで、親子って似るものでしょ？
　だから、多分いたずら好きなんだろうなぁって思ったの！」

私はほぼ必死。


嘘をついてしまったが、今はそんなことを気にしてる場合ではない。



額に汗をかきながらも、私は引きつった笑顔を作る。







どうか、バレませんように！

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