立花彩には背後霊が居たようで

デート……？ ページ7

「だってよ、ちょっと予定があったとか、デートフラグじゃんか。
　しかも、その後の嬉しそうな顔とか。」

若武は顔を膨らませた。


ふ、ふらぐ？


私には意味が分からない言葉ができてきたが、私は国語のエキスパート。

絶対に聞いてはならない……。




家に帰ったら調べようっと。



そう思っていると、黒木君が軽く笑った。

「フラグって言うのは、小説や映画でのお決まりのパターンってことだよ。」


うっ、知らなかったのバレてる！




私は一人で赤くなり、俯いた。



黒木君って、本当に凄い。

私の心を容易に読むんだもの。




少し悔しい。

まあ、助かってるんだけどね……。


私はため息をついた。



そこに、突然、背後霊が声をかける。

「彩、彼氏ドッキリ面白かったよ！」


……まさか、これがさっき言ってたすぐ引っかかるの答え？



それにしても、よくこんな上手くいったねぇ。



だって、普通、みんなの考え方って違うでしょ？

しかも、この個性的なメンバー。



みんながみんな、彼氏が出来たと思う確率は低い。

でも、あのKZの反応を見ると、恐らく全員が彼氏と思った。



なんで、こうも上手くいったのか、謎だなぁ。

こうなることを予想してる背後霊も、黒木君と同じレベルで凄いかも……。



私は少し感心した。




すると、背後霊が、私の顔を覗き込む。

「彩、怒らないの？」



突然の言葉だったため、少し硬直した。



普通、自分から怒られにいくように聞くだろうか。




別に怒りはしないけど……。

……それとも、怒ってほしいとか？



いや、そんな人居ないか。

あ、でも、背後霊は人じゃない。


えっと、じゃあ、怒った方がいいのかな？

でもでも、怒ったら、絶対機嫌悪くする。




どうすればいいの！？



私は一人で頭を抱えた。

気にしない→←か、彼氏？

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