立花彩には背後霊が居たようで

日常と謎 ページ13

「彩樹、外から帰ったら、手を洗って！」

「ふ〜んだ。
　僕は幽霊だから手を洗っても意味ないし〜。」


むっ！

だったら、最終手段……！



「また“背後霊”って呼ぶからね！」

「うっ、分かったから！
　手洗えばいいんでしょ！」



……私と彩樹の日常。




“彩樹”と呼ぶようになってから、特に変わることはなかった。

あるとすれば、背後霊を脅せるようになった、ってことくらいかな。



反応が少し可愛くて面白い。





何も変わらない日々を淡々と過ごして、それだけで楽しかった。

彩樹が現れて、寂しい時間がグンと減ったんだ。



……だけど、最近、おかしく思うことが増え始めたの。




今になれば、霊感がある忍に背後霊が見えないのはどうして？

KZの集合の時、全員彩樹は見えてなさそうだった。



それに、他の幽霊は見えないのに、どうして彩樹だけ見えるの？

幽霊は人生で彩樹しか見たことないもの。





……うーん、何か事件かな？



って、若武病！

なんでも事件に変えようとする悪い癖！



平和なのは良いことなんだから。






……それにしても、謎は多いなぁ。

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