番外編 ページ47
1.本性
「ジャン。」
「はい....ってアレックスさん。どうしま...」
俺の名が呼ばれ振り返ると、そこにはこの世のものとは思えない恐ろしい笑顔を浮かべたアレックスさんが立っていた。何事かと思い口を開こうとすると、一瞬でその距離が縮まり、背筋が凍った。
「てめえ...俺の妹に何かしたら....分かってるな？」
「...約束はできません」
Aの兄を認めさせるのに、一筋縄ではいかないようだ。
2.掃除
黒く汚れた雑巾を絞り、無表情で部屋を見渡す。ゴミ一つ落ちていない。我ながら上出来だ、と息をついてバケツを持つ。
とその時、外から聞こえた賑やかな声。「まさかAがジャンと...」「羨ましい....」耳に届いた声に眉をしかめる。
(まだ飽きもせず...人の色恋なんざ興味ねえ)
そう思い再び窓に背を向ける。だが未だ惚気けた声は止むことを知らない。
何故か自然と青筋が浮かび、気付いた時には下で空なんか眺めているAに汚れた雑巾を投げ付けていた。
3.江蓮と早紗と犬
「にゃー...」
「にゃー！にゃーんにゃにゃん」
「ワンワンッ！」
「にゃ！！」
「フーッ！」
「ワンワンワンッ、ワン？」
「にゃー、にゃー！」
「ワン！」
「にゃ！」
(仲良く遊んでますよ！とサシャが申し上げております)
4.報告(〇年後の未来のお話)
「お母さん、お父さん。私、この人と結婚する事に決めました。」
「初めまして。ジャン･キルシュタインです。」
母と父の形見が埋められているお墓の前に座り、お花を供える。
先日、私はジャンにプロポーズを受けた。もちろん承諾をし、その報告にやって来たのだ。付き合い初めて早数年が経ち、色々節目もいいだろう、ということで結婚の運びとなった。
もちろん未だ調査兵団だが暮らしには大きな変わりもなく、礼服なんぞ買えなかったので普段の兵服でここまでやって来た。生前母が好きだった花と、父が好物だった木苺を持って。
キラリと光る指輪を、墓石の前に掲げた。
「お母さん、お父さん、今日から、A・キルシュタインになったよ。」
...
最後に
長い事ご愛読ありがとうございました！
みなさんのお陰で完結出来ました。
完結までに更新をしばし停止したり、まあ色々ありましたが、書いていてとても楽しかったです。取るに足らないしょうもない文章でしたが、ここまで目を通していただけて本当に嬉しいです。
では、またどこかで会えたら。
yu
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ぐりーん(プロフ) - 感慨深いですね…主様の小説惚れ込んでしまいました (2023年3月4日 2時) (
レス) @page48 id: deeadad018 (このIDを非表示/違反報告)
yu - 梦雨さん» idは異なってますが、作者のyuと申します！感想いただけて嬉しいです。ありがとうございます。8年前書いてた私も喜んでると思います。笑笑 これからも進撃の巨人を愛していきましょうね！ (2021年4月12日 22時) (レス) id: 05cea5771c (このIDを非表示/違反報告)
梦雨 - 初コメ失礼します。更新お疲れ様でした…！！ついさっきこのシリーズを読み始めたのですが、面白くてあっという間に読み終わってしまいました！とても面白くて感動するお話でした…！素敵なお話をありがとうございました；；本当にお疲れ様でした！！ (2021年4月12日 21時) (レス) id: 508416840e (このIDを非表示/違反報告)
yu - あいあいさん» うおおおお？！死なないでください！？ (2014年7月3日 20時) (レス) id: ef5ac8aecf (このIDを非表示/違反報告)
あいあい - いっかい死んでくる☆ (2014年7月3日 19時) (レス) id: 264268f028 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yu | 作成日時：2013年11月2日 8時
