小さな嵐 3/3 ページ34
状況の説明を促し、今のこの地獄絵図至るまでの経緯にため息をついたA。
「...馬鹿なの？」
「え？何でですか？」
「いや、だってあの人_______」
疑問に思ったサシャとコニーが同時に頭を傾けた。説明しようと口を開きかけた時、
「A！！！」
Aの姿に気づいたジャンの声が食堂に響いた。
叫ばれた人物の名に項垂れていた男性兵士達がはっと顔を上げる。Aはあっという間に壁に追いやられ、凄い剣幕をした彼らに問い詰められた。
「彼氏がいるだなんて知らなかったぞ！！」
「いや、だから______」
「バレンタインなんかチョコすらくれなかったのによお！！」
「あ、ちょ、君壁に頭突きしてた人！？血垂れてんぞ！！」
ぼたぼたと床に落ちる血に、うげっと顔を背けながら、未だ尚続く質問の波に耐えかね、一言「うるさい！！」と、声を上げる。
シーンと静まり返った食堂に、よし、と1つ頷き、ぽつりと呟いた。
「あれ、私のお兄ちゃんだから。」
「「「....はあ！？」」」
私の言葉に一斉に叫んだ面々に、ちょ、うるさいと耳に指で栓をする。
「え、でも...手繋いだりチョコあげたりって...あ、」
「いや、お兄ちゃんだから。」
しれっと答えるAにコニーがあぁ、と言うふうに手のひらをポン、と叩いた。
「そういやお前兄ちゃんがいるっつってたな。」
「でしょ？」
「でも何で紹介してくんなかったんだよ。」
「いや、恥ずかしがり屋だし、コニーに対して敵対心持ってたから。何でか分かんないけど。」
私たちの会話を聞きながら呆然と佇む男子達。
その数分後、コニーの頭にはいくつものたんこぶの山ができていたのだった。
...
おまけ
「A...変な男について行ってねえかな...」
ちょうどその頃、パン屋さんをしながら心配そうに呟く過保護な兄の姿があったのをAは知らない。
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ぐりーん(プロフ) - 感慨深いですね…主様の小説惚れ込んでしまいました (2023年3月4日 2時) (
レス) @page48 id: deeadad018 (このIDを非表示/違反報告)
yu - 梦雨さん» idは異なってますが、作者のyuと申します！感想いただけて嬉しいです。ありがとうございます。8年前書いてた私も喜んでると思います。笑笑 これからも進撃の巨人を愛していきましょうね！ (2021年4月12日 22時) (レス) id: 05cea5771c (このIDを非表示/違反報告)
梦雨 - 初コメ失礼します。更新お疲れ様でした…！！ついさっきこのシリーズを読み始めたのですが、面白くてあっという間に読み終わってしまいました！とても面白くて感動するお話でした…！素敵なお話をありがとうございました；；本当にお疲れ様でした！！ (2021年4月12日 21時) (レス) id: 508416840e (このIDを非表示/違反報告)
yu - あいあいさん» うおおおお？！死なないでください！？ (2014年7月3日 20時) (レス) id: ef5ac8aecf (このIDを非表示/違反報告)
あいあい - いっかい死んでくる☆ (2014年7月3日 19時) (レス) id: 264268f028 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yu | 作成日時：2013年11月2日 8時
