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「頼むから……見つかって……」



こうちゃんに言われて、改めてハッとさせられたのは事実だ。
俺はとてつもなく無責任なことをしてしまったのではないか、俺が一番彼女のことを考えているようで、考えていたのは自分のことばかりだったのではないか。


けれど、山本に言われて、今度こそ決心が固まったんだ。
彼が手伝いますよと名乗り出てくれたのは、俺を信じてくれたからだ。俺が彼女を無理矢理つれてきたのではなく、しっかりと彼女が手を取ってくれたから連れてきたのだと、根拠もなにもないのに信じてくれたからだ。


だから俺も、信じたかった。確かに俺は、彼女の意見を直接聞けてはいない。けれど一度だけ、確かに彼女自身が選んでくれた選択を、俺は。



___『……行かないん、ですか』



確かに彼女自身が取ってくれた手を、俺は……信じてみたかった。それに、応えてあげたかった。

水分を吸った服は重みを増し、指先も悴む。足ももうずっと動かしっぱなしだったからか、膝が笑い始めていた。もう、無理かもしれない___。柄にもなくそんな諦め混じりなことを思い浮かべ、情けなく、泣きそうになる。

結局不幸にしてしまった自分の不甲斐なさに、こうちゃんの言葉に少しでも決意が揺らいでしまった自分に、肝心な時なにも出来ない自分の無力さに、泣きそうになった。



___そんな時だった。このどしゃぶりの雨の中で、ギーコーという独特な金属音が聞こえてきたのは。
顔を上げる。確かにそこには、初めて見る公園があった。こんなところに、公園なんかあったのか。



「っ、Aちゃん!」



そして視線は、その先に居た人物に移る。俺の声に反応して、ブランコに腰かけていたAちゃんが、顔を上げる。急いで駆け寄れば、彼女も俺と同じくびしょ濡れだった。

良かった、良かった___っ。安堵からか、疲れからか、がくりと膝から一気に力が抜ける。ぴしゃん、と膝が地面についた。
その姿に初めてAちゃんがびくりと反応し、か細い声で「大丈夫、ですか」と俺の心配をしてくれる。







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白菜(プロフ) - 凛花さん» 気づくのが遅くなってしまってすみません!イラスト気づいて頂けましたか……!ご想像通りの八神ちゃんが描けていたみたいで良かったです!! (2020年8月26日 22時) (レス) id: 367472b3a3 (このIDを非表示/違反報告)
凛花 - イラスト…イラストが…!!もう八神ちゃんですね…可愛い…私の想像した八神ちゃんだ…尊い…(語彙力低下) (2020年8月14日 23時) (レス) id: 0e33e6ca02 (このIDを非表示/違反報告)
白菜(プロフ) - るるあ。さん» ご指摘ありがとうございます!キーボードが押せてなかったのかもしれません…早急に直させて頂きました!るるあさんも体調管理には十分にお気をつけて! (2020年8月8日 19時) (レス) id: 367472b3a3 (このIDを非表示/違反報告)
るるあ。 - ページ48の後半の「ひしひし」の部分、「ひしひ」になってます…いつも更新ありがとうございます!このご時世なので、お身体には十分お気をつけくださいね! (2020年8月8日 15時) (レス) id: 807ddee245 (このIDを非表示/違反報告)
白菜(プロフ) - 藍知さん» Sgさんですよ…ほれほれ……() (2020年8月8日 13時) (レス) id: 367472b3a3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白菜 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年8月2日 12時

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