とある本丸の初期刀と審神者 ページ20
A｢っし､書き物終了ー｣
報告と日誌を書き終わり､少し伸びをしたとき､襖から声がかけられた
｢おい､入るぞ｣
A｢はい､どーぞ｣
相手が誰か解っているため､入るように言うとスラッと襖が開き､切国が入ってきた
それを横目で確認しつつ､座布団を出して座るように進めると素直に座った
｢何の用だ?三日月宗近のことか?｣
良く解らないが､勘違いしているようなので直ぐに用件を切り出した
A｢いや､三日月さんの事は追々考えるよ､そうじゃなくて､切国が近侍仕事頑張ってくれて助かってるなーって思ったから
お礼をしたいなと思って｣
意外だったのか数秒間があり､切国から質問が来た
｢……誉を取った訳でもないのに､礼がしたいと?｣
A｢そう､刀剣としてはむしろ近侍の仕事は慣れないことだと思ってさ
私は大いに助かってるから､切国にお礼をしたいんだよ｣
ダメかな?と聞くと､切国が慌てはじめた
｢駄目ではないが､近侍を任された身として当たり前の事をしただけで……礼を言われるほどではない…｣
そう言って少し俯いてしまった
コレは多分照れてる…かな?
まぁ､あんまり甘え上手では無い切国が素直にお礼を貰ってくれる確立低いかなとは思っていたため､既に用意しといた菓子を出す
A｢まぁ、今回は作っちゃったからさ､今度からは聞いてから用意するから(多分)
勿体ないから貰ってくれるかな?｣
少し困った風に言えば､チラッと此方を見る切国
菓子を出して切国に差し出す
｢この菓子は､あんたが作ったのか?｣
A｢うん､簡単なやつだから味は大丈夫…だよ｣
菓子を受け取りながら聞いてきたので答えたが､味見をする暇が無かったので味には不安があるが､切国はそのまま菓子を一つ摘まんで食べた
｢……旨い｣
A｢そか､良かった
味見出来なかったかし､口に合わないんじゃって不安だっんだよ｣
気に入ったのか黙々と食べている
切国は甘味が好きなのかな､と考えてると声をかけられた
｢なぁ､コレは時間がある時しか出来ないか?｣
A｢ん?余程忙しくなきゃいつでも作れるよ｣
｢なら誉の時の褒美はコレがいい｣
予想外の発言に少し混乱したが､直ぐに聞き返す
A｢えっ良いの?ちゃんとした人が作ったやつの方が美味しいと思うよ?｣
｢駄目なのか?｣
少し気落ちしてる様子に慌てる
A｢駄目じゃ無いよ!｣
そう言った後の嬉しそうな顔に気押され、切国の誉褒美は決定した
……next
押しに弱い審神者様
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作者名：マホ | 作成日時：2016年9月3日 22時
