審神者の初仕事 ページ2
先程の役所の男と違い、思いやりがある言葉にこんのすけに笑顔を向ける
A｢さて、まずは初期刀を決めるんだっけ？｣
こん｢はい、こちらの五振りの刀より選んでいただく形になっています｣
そう言って、こんのすけは部屋の片隅に歩いていく、誘導されるように付いていき、前を見れば確かに五振りの刀が目に入った
A｢選ぶのか…うーん…｣
五振りをそれぞれ見つめるが、どの刀も綺麗だと思うし、困った
そんな様子にこんのすけから提案が１つ出た
｢どの刀も、後々鍛刀出来ますから、直感で良いと思いますよ｣
そう言って見上げているこんのすけに
A｢そうか、じゃあアレやるか｣
少しイタズラめいた笑顔を向けて、また五振りの刀の前にたち、迷ったときにやるおまじないをはじめる
A｢ど･れ･に･し･よ･う･か･な･て･ん･の･か･み･さ･ま･の･い･う･と･お･り!!よし初期刀決定｣
最後の1音を言いながら刀を手にする
｢…それでよろしいのですか？｣
少し心配しているような様子で聞かれた
A｢大丈夫だよ、で、此処で顕現したらいいのかな？｣
刀を両手で抱えながら聞く
｢いえ、此処ではなく本丸にて顕現してください、此方です｣
そう言って部屋の奥の扉の前に誘導される
A｢本丸…此から暮らす場所か…｣
少し緊張して軽く深呼吸してからドアを開くと、柔らかい日差しが降り注ぐ、手前に鳥居があり、その奥に池を抱えた日本家屋が見えた
A｢随分立派な建物だね…｣
少し驚いてこんのすけを見ると
｢勿論です。何せ神様の留まる場所であり審神者様の家でもありますので｣
と、何だか少し誇らしげに見えた
とりあえず、初期刀の顕現の為に広間に案内された
｢審神者様、顕現の為に刀に霊力を込めてください
感覚は、刀に集中するような感じだと聞いています｣
A｢霊力か…まぁ、やってみるよ｣
話を聞いても、余りイメージが浮かばなかったが、刀を見詰めて力を込めた
その瞬間白い光が刀から出た
A｢！｣
｢お見事です、無事顕現されました｣
光が収まると、そこには一人の青年が立っていた
?｢山姥切国広だ……何だその目は、写しだとうことが気になると？｣
顕現された人は何だか機嫌が悪そうに見えた
とりあえず、挨拶を、と口を開く
A｢初めまして、ついさっき審神者と為りました
貴方は私の初めて顕現した刀剣なので、まだ未熟で申し訳ないが、どうか宜しく頼みます｣
これが、私の審神者初仕事だった
…next
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作者名：マホ | 作成日時：2016年9月3日 22時
