9,天使だって悪魔 ページ10
わたしが「第三会議室に五時半集合」と伝言を頼み、時間通りで約束の場所に着いたときのこと。
そこにAさんはおらず、正面にかけてある時計が規則正しく時を刻んでいた。
彼女にも色々都合があるでしょう。
わたしは特に気にする事なく待ち続けた。
しかし、一時間経っても一向に彼女は現れない。
彼女が約束を必ず守る性格だということは、ずっと前から知っていた。
例えどんなに仕事を押し付けられようとも、無茶をしてまで期限内に提出させていましたし。
…まあ、ミスが多すぎたせいで結局期限外に再提出になりましたが。
そうなると、考えられる可能性は一つ。
わたしも疑うことは極力_いや、全くしたくない。
だが、こうなってしまった以上仕方がない。
わたしは近くの天使達に話しかけ、Aさんを見かけなかったか訪ねた。
幸いなことに、「18時に図書室に入っていく姿を見かけた」という情報を5人目で手に入れることができ、わたしは急いで向かった。
Aさんのことだから、疲れて眠っているかもしれません。
起こしてしまうと申し訳ないから、わたしは音を立てないように図書室の中へと入った。
だが、奥からカメラのシャッター音のような音と、バタバタと複数の本が重なり合う音が聞こえてくる。
異質な音を不審に思い、わたしは足音を殺して近づいた。
そこには、カメラ片手に、寝ているAさんの近くに悪魔に関する本を大量に積む上司さんがいた。
「何をしていらっしゃるんですか?」
ビクッと肩を震わせ、機械仕掛けの人形のようにこちらを振り返った上司さん。
ぎこちない作り笑いを貼り付け、「あ、あの…。その、ですね。あ、私の部下が悪魔に関する事を調べていたので、怪しいと思って写真に残しておこそうと…。」
「Aさん、寝ていますが。」
ふつふつと怒りが沸き上がる。
嘘をついた挙げ句、Aさんをおとしめるなんて。
まるで悪魔。そんな言葉が頭に浮かぶ。
「あ、それは…ですね。いや、調べている最中に寝てしまったんですよ。あはは。」
「貴方が用意したんでしょう?Aさんを反逆者に仕立て上げるために。」
息を飲んだ音がした。
目を見開き、ワナワナと震えだす上司さん。
彼女が何か言いかけた口を、やんわりと塞いだ。
「Aさんが起きてしまいます。奥の方で話しませんか?」
顔を歪ませた彼女の前に立ち、通路を歩いていく。
掃除用具入れを背にして立ち止まった。
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ちょこのおもち。(プロフ) - あいすくりぃむとちょこれぃとさん» コメントありがとうございます!!🙇♀️凄く分かります！✨やっぱりヤンデレっていいですよね！確かになかなか見ませんよね💭そう言って頂けると凄くモチベーションに繋がります！ありがとうございます！ (8月18日 6時) (
レス) id: 16a0a29691 (このIDを非表示/違反報告)
あいすくりぃむとちょこれぃと(プロフ) - B様からほんのり香るヤンデレ臭からしか得られない栄養ってありますよね(真顔)B様の小説はあんまり見かけないので嬉しいです！無理しない程度にがんばってくださいね (8月18日 2時) (レス) id: b2ed5b6349 (このIDを非表示/違反報告)
桜都葉(プロフ) - ちょこのおもち。さん» 最近来れてなくて本当にすいません！熱出したり旅行行ったり(は？)ごめんなさい、ホント！！この鬼の子めっちゃカッコいいですね！性格イケメン…っ！夢主ちゃんも謙虚で優しくていい子だよなぁ〜。ファイト！ちょこさんも更新頑張れ〜！！ (8月15日 11時) (レス) @page32 id: 16abf5aa00 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこのおもち。(プロフ) - 桜都葉さん» コメントありがとうございます!悪魔らしく‥!確かにそうですね〜!!4人っていうのは私も怪しいと思ってましたwどちらかというと二人と二体ですよね!まあ、ブラックも夢主ちゃんもただの悪魔よりもっと親密な関係として見ている (8月2日 0時) (レス) id: 502985db7d (このIDを非表示/違反報告)
桜都葉(プロフ) - ちょこのおもち。さん» お！魔界だ！！夢主ちゃんも堕天したからか、かなり悪魔らしくなってきましたね！なんだろう、積極的になってきたというか…。こんな夢主ちゃんもいいですね〜！神Oし…！！なんて素敵なネーミングなんでしょう！4人(人…？)とも頑張れ〜！！ (8月2日 0時) (レス) @page28 id: 16abf5aa00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょこのおもち。 | 作成日時：2023年4月23日 1時
