安眠 ページ10
理鶯side
昨日はよく眠れた。
決して許されないが、
警戒心がまるで無くなり
物音ひとつ気にせず眠ってしまっていた。
軍人としては失格だろうな。
敵が襲ってこなくてよかった。
しかし、Aはとても不思議なやつだ。
小官の軍人として
鍛え上げた精神までも覆し
ここまでの癒しと安心感をもたらす。
彼女はどちらかと言えば、
いや、そうでなくとも
誰もが庇護対象とするほどに
弱い生き物のはずだ。
彼女に身を任せたいと思うのは
見当違い、のはずだが。
守ってやりたいと思う者に
守られているような安心感を感じるのは何故か。
考えても答えは出ない。
しかし、この感覚は今までも
幾度か感じていた。
…………左馬刻や
銃兎も恐らく感じているのだろう。
時たまとても穏やかな顔つきをする。
………………少し、妬けてしまうな。
この感覚は、小官だけが
知っていればいい。
そう、思ってしまう。
それにしても、この2人はよく眠る。
そろそろ起こさねばならんな。
理鶯「帝統、A。
そろそろ昼だ。起きろ。」
帝統「…………んぁ。。
……あ、理鶯さん、?おはよ。」
A『………………ん………モゾッ』
可愛らしいな。
まだ起きたくないとでもいいたげに
帝統に擦り寄る姿はまさに猫のようだ。
帝統「……A〜。おきろ〜。
…………ふぁあ〜〜。。
理鶯さん、飯、ある?」
理鶯「あぁ。今日はすまないが有り合わせだ。
そこまで新鮮という訳でもないのでな、
カレーにしてみたのだが。」
A『……パチッ……!……かれー、!』
帝統「お、理鶯さんのカレー
独特だけど、美味いんだよな〜。
早く食べようぜ!」
理鶯「あぁ。」
理鶯「…………A、少し落ち着け。
お代わりはまだある、焦らず食え。」
A『……モグモグ……ん!…………モグモグ』
返事はしたがペースが緩まる気配はない。
理鶯「こんなに喜んで貰えるとはな。
また来た時には作ってやろう。」
A『……!!ん!ありが、と!……モグモグ』
この細い体のどこに
こんなに入るのだろうか。
帝統(………………理鶯さん、見すぎだろ…。)
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宇宙 - 凄い共感します!!3$EVEN の夢かよ!?のところとか良いですよね。あと左馬刻様のボソッと喋る時も!推しは独歩だけど話が合う気がします。ヒプノシスマイクの小説そこまでたくさんあるわけではないので、このような作品が読めて嬉しいです。作品全部読むので応援してます。 (2020年8月16日 21時) (レス) id: 95c29b5ba6 (このIDを非表示/違反報告)
チョコレートバカ - あああああっっ…続き、楽しみですっっっっっ! (2019年6月30日 21時) (レス) id: b750cb0a89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆず | 作成日時:2019年6月23日 16時