仔犬はみんなの姐御 (ページ4)

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逃走ページ4

エースside

廊下でデュースと言い合っていたら

クルーウェル先生に目を付けられた。

危うく叱られそうな時、

丁度よくA先輩が来てくれて

何とか逃げることが出来た。

グッジョブ、A先輩っ！

それにしても…

エース「A先輩って、何者なんだろうな？」

デュース「…は？

何者って、どういう意味だ？」

エース「そのまんまの意味。

一人だけ…一匹だけ？オンナだし、

クルーウェル先生とすげー親しげだし。」

デュース「確かに…。

3年生なら何か知ってるんじゃないか？」

エース「よーっし、んじゃあとりあえず

トレイ先輩のところに行ってみようぜ！」

デュース「なんでクローバー先輩なんだ？」

エース「話しかけやすいだろ？」

デュース「……まぁな。行ってみるか。」

～～～

エース「あ、いた。トレイ先輩～！」

トレイ「お、エースにデュース、どうかしたか？」

デュース「クローバー先輩に

お聞きしたいことがあって。」

トレイ「ん？」

エース「トレイ先輩は、A先輩の事

詳しく知ってますか？

例えば、どうやって入学したかとか。」

トレイ「どうやって、って。

普通に、馬車が迎えに来てここに来たと聞いたぞ。」

デュース「でも、ここに女性は

A先輩だけですよね？」

トレイ「んー……それに関しては

手違いなんじゃないかって言われてるが

Aはれっきとしたサバナクロー寮生だぞ。

闇の鏡が告げたんだ、誰も文句は無いさ。」

エース「……ふーん。

それじゃあ、クルーウェル先生と

仲良さげなのはなんでなんすか？」

トレイ「ああ、それは家が近かったと聞いてるな。

昔からの知り合いらしい。

あの二人が並ぶと、絵になるよなぁ。」

デュース「確かに、とても様になってます。」

エース「それってつまり、

クルーウェル先生のモノって

わけでもないって事っすよね？」

トレイ「……エース、やめておけ。

痛い目を見るだけだ。」

デュース「痛い目、とは？」

トレイ「Aは華奢に見えても

サバナクロー寮でやっていけるだけの

力は持ってるって事だ。

意外と肉体派なんだぞ、あいつ。」

エース「げ…マジっすか。」

デュース「そういえば、

先輩のユニーク魔法って

どういったものなんですか？」

トレイ「それが……実は

俺もよく知らないんだ。」