マジカメ ページ19
Aside
休み時間、廊下を歩いていると
肩をポンポンと叩かれた。
ケイト「Aちゃん、やっほー。」
A「ケイト！トレイも！」
トレイ「随分楽しそうだな。
何かあったのか？」
A「え？そんな事ないけど？」
ケイト「そうなの？
尻尾が元気に揺れてたから
いい事でもあったのかと思ったけど。」
A「わー、なんか恥ずかしい。」
そう言って笑うと
トレイに頭を撫でられた。
A「ん……ふふっ…。」
気持ち良くて、つい目を閉じて
されるがままになっていれば
ケイトが後ろから抱きついてきて
数枚写真を撮られた。
A「勝手に撮るなー。」
ケイト「そう言っていつも許可してくれるでしょ。
皆Aちゃんの様子を見れるの
心待ちにしてるんだから
期待には応えなきゃね！」
A「だったら普通に撮ればいいのに。
不意打ちはずるいよ。」
ケイト「分かってないなぁ、
カメラ目線もいいけど
素の表情を見たいって子の方が多いんだよ？」
トレイ「確かにさっきの表情は
俺も少し和んだな。」
ケイト「ほらね！」
A「ふーん、あんなのでいいんだ。」
ケイト「あんなの『が』いいの。」
トレイ「Aは自分の価値を
あまりよく分かっていないんだな。」
A「価値って…。」
リドル「やあA。」
A「リドルー！」
3人で話していると、リドルが声をかけてきた。
トレイ「リドル、珍しいなこんな所で会うなんて。」
リドル「Aを探していたんだよ。
A、何でもない日のお茶会に
今回こそは参加してくれるかい？」
ケイト「え、リドル君もしかして
Aちゃんの事何度も招待していたの？」
リドル「そうだとも。
けれどAはいつも僕の誘いを断るからね。
今回こそは是非参加して欲しいのだけれど。」
A「今回は何かあるの？
何でもない日でしょ？」
リドル「勿論さ。
今回は、Aが僕の誘いを断り続けて
丁度20回目。
この記録を更新し続けるのは不服でね、
力ずくでも招待するつもりだよ。」
A「そこまで…。
でも私、マナーも分からないし
ハーツラビュルの法律も分からないよ？」
リドル「Aはうちの寮生ではないんだ、
そこを咎めるつもりは無いよ。」
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作者名：ゆず | 作成日時：2020年9月24日 3時
