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泣き跡 ページ31

三郎side







二郎に話しかけられていたけど、

それを無視して1階に降り、

Aの元に顔を出した。




三郎「A、もう帰る?」



A「さぶろ?うん、帰るよ。


………どうかした?」




三郎「………ううん、なんでもない。

落ち着いたみたいで良かった。」





多分少し泣いたんだろう。

赤くなった目元をなぞって、頬を包む。




A「…心配かけてごめん。もう平気。


さぶろまで泣きそうな顔しないで?」



三郎「……あの馬鹿が、ごめん。

好きな人を泣かせるとかほんとありえないよ。」



A「さぶろ、怒ってる?」






三郎「怒ってるよ。



………でも、あいつが反省してるのも知ってる。

だから、この怒りを向ける場所がない。」




A「………ごめんね、私も悪いんだ。


不安にさせて、放置して、

じろの気持ちに気づけてなかった。



だから、私に怒って。」





そう言って、抱き寄せられて

背中をさすられた。




三郎「そんな事、出来るわけないじゃん。



……分かってて言ってるでしょ。」




A「………そうかも。」




三郎「ずるいよ…。」



A「ごめんごめん。




……………落ち着いた?」



三郎「……うん。

正直まだ二郎には怒り足りないけど、

Aに免じて今回は許してあげる。」




A「ありがとう。


…………大丈夫だからね。」




三郎「っ………うん。」





二郎がわざとやったわけじゃないのは分かってる。

だからこそ、またAを

怖がらせる可能性もあるんじゃないかと

不安に思っているのが多分バレている。





大丈夫だから、と念を押されて

最後に頬をなぞって離れていった。






A「いちも、ありがとう。


じろ、行こ。」




一郎「何かあればすぐ言えよ。」



二郎「兄ちゃん、と、三郎もありがとう。

行ってきます。」




そう言って、二人は家を出て行った。




一郎「………Aが心配か?」



いち兄に頭を撫でられながら問われる。



三郎「正直、不安です。

二郎が無意識にまた

やってしまう可能性もありますし、


Aは…大丈夫としか言わないので。」




一郎「さっき本人と話したんだ。

そうしていないと余計怖いらしい。




Aなりの自衛本能なんだと思う。」





三郎「そう………ですか。」




一郎「二郎も相当堪えてたし、

これからは気をつけるだろ。」




三郎「だといいんですけど。」

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ゆず(プロフ) - 真月さん» 丁寧な感想をありがとうございます!!あと少しで終わらせますが、もう少しお付き合い下さい!頑張ります、ありがとうございます!! (2019年11月12日 20時) (レス) id: 893f62a7ef (このIDを非表示/違反報告)
真月 - コメント失礼します。とっても面白くて読みやすかったです!主人公ちゃんの性格もよくて自分にドストライクでした笑これからも頑張ってください!応援してます!長文失礼しました。 (2019年11月12日 14時) (レス) id: 20c8a19ef1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 碧萌-みなも-さん» ずっと読んで下さっててありがとうございます!誤字脱字とか多いですし、語彙力無いのでそんなに言って頂けて恐縮です....><それから、ご指摘ありがとうございました!確認したつもりで出来てませんでした〜;; (2019年10月24日 18時) (レス) id: 893f62a7ef (このIDを非表示/違反報告)
碧萌-みなも-(プロフ) - そして、「素直」の回でメッセージが文字化けしちゃってます…! 恐らく(笑)の閉じカッコで文章の終わりだと機械が認識しちゃったのかと…!  (2019年10月24日 16時) (レス) id: bcfe55f8c1 (このIDを非表示/違反報告)
碧萌-みなも-(プロフ) - 突然失礼します! 帝統の小説から読ませていただいておりました! 無駄がないわかりやすい文章にスラスラと読めてとても好きです!!  (2019年10月24日 16時) (レス) id: bcfe55f8c1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆず | 作成日時:2019年10月23日 19時

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