帝統が拾った女の話

変化 ページ45

帝統side





帝統「そういや、

さっきの質問は

なんの意味があるんだ？」




寂雷「あぁ。

見たところ、以前より

だいぶ肉付きも良くなってきて、

まだまだ痩せ型ではあるけど

許容範囲にはなったと思ってね。


聞く様子だと

栄養のバランスもそれなりに

摂れているようだし

これなら問題はないだろう。




肌も、今は少し赤いから分かりにくいが

以前よりは血色が良くなっているよ。

以前は本当に、人形のようだったからね。」






帝統「……確かに、

前はすぐ折れちまいそうで

それこそ、いちいち触れるのに

躊躇してたけど、

気づいたらもうそんな心配してないな。」






毎日見ていると気づきにくいもんだな。







独歩「……あの、先生。

もし良かったら、Aさんが元気になってから

もう一度改めて会いたいです。


今は、多分俺の事

よくわかってないと思うし。」





寂雷「私も、それがいいと思う。


帝統君、後日改めて独歩君と、

一二三君にも会わせたいのだけれど。」



帝統「おぅ。

今度連れてくる。

つか、あのホストは大丈夫なのか？」



独歩「一二三にはスーツ着せれば

大丈夫だ。

何かあれば俺が責任をもって止める。」



帝統「……あぁ、頼む。」


このリーマン、前に会った時は

ずっと謝っててすげぇムカついたけど

こうしてると結構普通だな。









それから数日







熱は、点滴のおかげもあってか

翌日にはすっかりひいて

念のためにその日も寝かせていたが

つまらないのか、

布団の中でずっともぞもぞしていた。




うん、もちろん可愛かったぞ！






今日は、改めて

シンジュクの3人に会いに行く日。

連絡は、乱数がやり取りしてくれた。




朝、乱数のところに向かうと、




乱数「A！おっはよ！

はい、これ。Aにプレゼント！！」




乱数が渡していたのは、スマホ。


帝統「乱数、これ、どうしたんだよ？」



乱数「ふふふ〜！！買っちゃった！


Aにはこれから、

もっと皆と仲良くなって欲しいし、

いざと言う時連絡取れないの、やでしょ？



それに、Aが遊びに行くたびに

僕が仲介するの

大変だな〜って思って！



ちなみに、僕の知ってる連絡先は

入れておいたから、

他の人の分は、これから

入れていってね！」








乱数のやつ、要は

仲介が面倒になったんだろ。

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