5『九と四分の三番線』 ページ5
いつから錯覚していたんだろう。
魔女になれるって。
いつから期待していたんだろう。
私も、彼等のように輝けるって。
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『ハンカチ持った？』
「もちろん」
『メリーちゃんの餌は、』
「沢山詰め込んだから安心して」
お母さんみたいだね、とはにかむハリーくん。
ダーズリー一家はとっくの通りに家に帰っており、ここには私とハリーくんだけだ。
確か原作では柱の中に突っ込んでいくんだよなぁ、と辺りをキョロキョロ見回す。
うーん…人が多すぎて何番線がどこなのかわからないな。
『その…ホグワーツっていうところにはどうやって行くの？』
「この、九と四分の三番線から乗るらしいんだけど────
……それってどこだろう…」
ハリーくんが困ったような表情を浮かべる中、私は内心ちょっと嬉しかった。
私に、
それはつまり、私は原作に関われない
そういう運命なんだということだ。
正直に言おう、めっちゃ泣いた。全身の穴という穴から水分という水分を出し切った。
人生でここまで泣くのはこれが最初で最後だと思う。まだ11歳だけど。
当然両親は心配して夜しか眠れなかったそうだし、ハリーくんもサラダしか喉を通らなかったそう。
でもまぁ、大人なので。私は。
二週間と四日泣き続けてやっと心に余裕ができた後は、何も知らないフリを続けた。
ハリーくんに魔法の事を教えてもらう度にオーバーなリアクションを取り、こうして困惑しているハリーくんと一緒に困ってるフリをしてる。演技派なので。
でも、ハリーくんが握っているその乗車券。
紛れもなく、ハグリットさんが渡したものに違いない。やばい昇天しそう。
『よければその乗車券、さわ…いや見させ…いや匂いを嗅ぐだけでも、』
「ほらほら急いで！もうすぐ出発時間よ」
「ママ、顔を拭くのはもういいよ！」
「泥がついてるのよ。……あら、取れないわねぇ」
「「おいおいロニー。顔の泥が広がってるぜ？」」
「ママ！！！」
おっと。
どうやら騒がしい赤毛一家のお通りらしい。天国かよここは。
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とお。(プロフ) - ますしんさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです🙌🏻亀更新ですが、これからもよろしくお願いします❕ (2月25日 21時) (
レス) @page30 id: bd66dfc1ca (このIDを非表示/違反報告)
ますしん(プロフ) - マグルなのにスリザリンは展開気になりすぎる笑笑でも主人公の性格的には確かにスリザリン笑笑今後も応援しております！！ (2月25日 17時) (レス) id: 3a092db897 (このIDを非表示/違反報告)
お。(プロフ) - ユウさん» 更新遅くて申し訳ないです……。コメントありがとうございます！ (1月31日 12時) (レス) id: 08eb455a1d (このIDを非表示/違反報告)
お。(プロフ) - 蘆花さん» 私だったらこうしちゃうなって思いながら書いてます、笑。コメントありがとうございます！ (1月31日 12時) (レス) id: 08eb455a1d (このIDを非表示/違反報告)
お。(プロフ) - 天天さん» 3周！？そんな…光栄です…！！ (1月31日 12時) (レス) id: 08eb455a1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とお。 | 作成日時：2023年3月18日 13時
