PEACE!! ３４ ページ34
なんとなく想像つきます。デスクの上も賑やかだもんね。
「じゃあ・・・うちで」
ごくり、と佐久間さんの喉仏が音を立てて動いた。
「いいい、いいの・・・？」
「いい、です・・・」
一瞬、指が握りつぶされるかと思うほど強く握られて、痛みに顔を顰めるとそれはゆるりと繋ぎ直された。
「あっ、じゃあ、あのっ、行きましょう！」
「おっ、おう！！」
お互い恥ずかしくて目も見られないまま、電車へと乗り込む。
一緒に最寄駅で降りて、日用品も扱ってる大型スーパーで佐久間さんの着替えと食材を買い込んで。
当たり前なんだけど、いつもひとりで帰ってくる部屋に佐久間さんがいるっていうのが不思議で仕方ない。
先に玄関の中へお通しして、鍵を締めた。
ガチャリ
その音が急に生々しく響く。
目の前には佐久間さんの広い背中。
心臓がドキドキしてたまらない。
抑圧されていた衝動が弾け飛ぶ。
気づいたら、ぎゅっとその背中に抱きついていた。ドサッと彼の手から落ちた荷物。
「うわっ！Aちゃん・・・？」
まだ靴も脱いでいないのに。
佐久間さんの甘くて、少ししょっぱい香りを思いきり吸い込む。鼓動が背中から伝わってしまうかもしれない。
「おーい、どしたー」
くふくふと笑ってる振動が背中から伝わる。彼の体温が少し上昇した気がする。
ぎゅうぎゅうと締め上げていたのに、佐久間さんはいとも簡単に私の方へ向き直った。
「がまんできなくなっちゃった？」
「だって・・・好きだったんだもん・・・」
顔を俯かせてまた腕に力を込める。
「オレも。ねぇ、こっち向いて？」
恐る恐る顔を上げると、きらきらした宝石みたいな瞳が覗き込んでる。
「好きだよ、A。
オレの方が、もっと好き」
キスの合間に囁かれる自分の名前って、こんなにも心を満たすんだ。
＊
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ちるこんぶ(プロフ) - おはよう。ちょ、早く言ってくれよ。ダッシュで読みにきたじゃん。好きなキャラしかいないじゃん。目黒いいやつじゃん。続き全力待機してます (2022年6月30日 6時) (
レス) id: a98e530ee3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆき乃
| 作成日時：2022年6月26日 17時
