しあわせのおと【Daisuke.S】 (ページ33)

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PEACE!! ３３ページ33

「雨降って、地固まる、かな」

「阿部さん・・・目黒くんも、ありがとうございました」

２人で並んで頭を下げた。私の右手は佐久間さんにがっちりとホールドされている。

「今日はうまくいったら解散かな、と思ってたんだ。それでいいかな？」

「うん。あべちゃん、マジであんがとね。今度メシおごるわ」

「おー、やったー。すっっっげぇいいモノおごってもらおー」

「いいよ！そんくらい、感謝してもしたりないかんね」

隣で目黒くんが愛おしそうに阿部さんを見つめている。阿部さんの目には、もう寂しさの影は見えなかった。

阿部さんたちはそのまま駅へと向かった。

「オレたちはどうする？メシどっかで食おうか」

接着剤でくっつけたのかっていうくらいみっちり繋がれてる手。腕からたらりと汗が滴った。

「汗、すごいですね」

「あー、Aちゃん探すのに久々走ったわ。どっかで着替え買うかな」

よく見ると、首周りとか、着ているオーバーサイズのTシャツは濡れてまだらに変色している。

「あの」

ドキドキしながら、繋いだ手に力を込めた。

「夕飯・・・家で、食べませんか。その、シャワーとか浴びたいかなって」

佐久間さんの目がまた大きく見開かれた。蒸気していた肌は、今度は耳まで赤く染まっていく。

「うん！あ、でもオレんち、ちょーっと片付いてないかなー・・・」