猫が十六匹 ページ18
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宇佐美「それが原因……？」
柊「あぁ、本人から聞いたから間違いない。
そこで今日は、この動画を投稿した人間に名乗り出てもらいたい」
逢沢「この中にいるんですか？」
柊「あぁ。
はい！やり逃げＸさん手ぇ挙げてー！」
クラス全員が教室を見回す。誰か心当たりないのか、本当にこの中にいるの？、探るような者から不安そうな者まで、その目つきは様々だった。
かくいう私は、新しい飴の袋を開封して、中から一つ取り出し、それを頬張った。ガリッと歯ごたえの良い音と共に感じるシュワシュワの炭酸風味にわずかだがストレスが晴れるような感じがした。
甲斐「挙げるわけねえだろ」
柊「そうかぁ。じゃあ夜の８時まで待つか。それまでに名乗り出てくれれば今日、死人は出ない」
逢沢「じゃあ、名乗り出なかったら……」
柊「この中の誰かが死ぬ。...盛り上がっていこうか」
昨日と同じ台詞と共に、甦った狂気の笑み。
昨日のあの熱意に当てられたのと寝不足で、今日はまともな思考が生まれないようだ。同じ笑みを見ているはずなのに、どうしても、この人の笑みが悲痛に見えてしがたがない。
先生は何やらやることがあるようで、話し終えるとすぐに教室を後にした。
見張りの衛兵、というには心もとない男―――西崎の合図により、諏訪・甲斐軍団合同会議が行われ始めた。
甲斐「なんだよ、話って」
ロッカーに腰掛けながら、里見を見据えた甲斐が先陣を切って言葉を発した。盗聴の心配はない、と集まった皆に伝えた里見が今回の会議の主催者のようだ。
里見「……中尾はたぶん死んでない」
水越「どういうこと!?」
里見「さっき真壁と二人で美術準備室に行ったんだ」
諏訪「……そこに、中尾がいたわけ？」
真壁「あっいや、姿は見てない。でも、部屋の中が少し見えて……まったく同じパンの食べかけが二袋あった」
『それだけじゃあ、生存確定は無理あるにゃあ』
里見「いやでもっ!! 遺体のニオイがまったくしなかった」
石倉「っでも、それだって…遺体を別の場所へ移したり、バラバラにしてトイレに流したり―――」
水越「―――なんでそんなマイナスなことばっかり言うわけ?! ほんとに生きてるかもしんないじゃん!!」
『じゃあ、逆に……水越。せんせぇが殺したフリをするのは何で？』
水越「っ、アタシにきかれたって……」
甲斐「俺らに恐怖心を植え付けるためだ」
甲斐の的を射た言葉に、思わず目を丸くする。
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乱数 - 気まぐれって感じが凄い好きです…… (2020年12月16日 9時) (
レス) id: a4b666bcbc (このIDを非表示/違反報告)
ただのオタク。(プロフ) - 続き読みたいです！頑張ってください (2020年9月23日 22時) (レス) id: 68c4d6e970 (このIDを非表示/違反報告)
みょか - 夢主さんの不思議な感じとカッコいい感じがスゴく好きです！更新楽しみにしてます！ (2020年1月5日 22時) (レス) id: 8b4b0337c0 (このIDを非表示/違反報告)
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