検索窓
今日:17 hit、昨日:13 hit、合計:218,681 hit

逃げれない ページ4

ル「当たり前だろう、こんなおいしい獲物俺が逃がすはずがないだろ」

あ「お前 俺の母親に守れって言われてんだろ…」

座ったまま後ずさりするがじりじりと詰め寄られる距離

ル「あぁ、そうだ でも、妖怪の世界では裏切りとか騙したりするのは当たり前なんだよ」

ドンと背中に壁が当たる

これ以上逃げるのは不可能というように、背中に壁の冷たさが伝わる

ル「17年、いや18年か ずっとお前を食うことを楽しみにしてた」

ニィッという効果音が付きそうなほど口角を上げる

恐怖が俺の体を包む

頭の耳は後ろに反り、尻尾も足の間に入ってくる

獣の本能だ

ル「俺に食われることを光栄に思えよA」

大きく開かれた口が迫ってくる

ぎゅっと目をつぶり、小さくなる

カプッ

体に柔らかい痛みが伝わる、いや、痛くない

恐る恐る目を開ければ

俺の鼻に嚙みつくルイ

ル「そんな、おびえるなよ。冗談だから」

ケラケラと小ばかにするような笑い声

・・・冗談?

ル「俺はお前にそんなことするわけないだろ。
安心しろ、俺は永遠の命になんて興味ない。俺が興味ないということは俺の一族全員お前には手を出さない」

あ「お前がそう思ってるだけかもしれないだろ・・・」

震える声を出しながら ルイを見上げる

ル「いや、俺の言うことは絶対だ。烏一族の頭が言うんだぞ」

あ「頭⁉」

ル「そう、頭。言っとくけどお前の何倍も俺は年上だからな」

あ「ほんと、わけわかんねぇよ お前」

全身の力が抜ける

ル「まぁ、今の恐怖は忘れるなよ。食われるっていうことはそう言うことだ
お前はいつ食われてもおかしくない、その恐怖を持って居れば少しは警戒しながら過ごせるだろ」

そう言って立ち上がり、扉を開け部屋から出ていく

しんと静まり返る部屋

俺を食べようとした、あいつを思い出す

あ「怖い、怖かった、、、けど」

心の奥底に別の感情がある

“あいつになら食べられてもいい”

この感情は、きっと抱いてはいけないものだろうか

ふさふさと揺れるしっぽに抱きつき横に寝転がる

あ「もし、食べていいよって言ったらどうするんだろう」

返事の帰ってくるはずのない質問を部屋に投げかけた

変わらない→←追いつかない



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (140 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
189人がお気に入り
設定タグ:男主 , 妖怪 , BL   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

さぷきち(プロフ) - 天ノ江さん» ヒェアッそのように言っていただけるだなんて!!感激です!!作中に出てくるキャラクターは もう我が子なので私も愛し尽くしてます笑。私もパパさん好きです笑書いてて楽しいです♪これからもよろしくお願いします!! (2017年10月19日 21時) (レス) id: bb343029c9 (このIDを非表示/違反報告)
天ノ江(プロフ) - アアッ好きですめっちゃ好きです大好きですこの作品!!キャラクターが素晴らしすぎて...!特に好きなのは、清ちゃんです!近親...最高でした((応援してます!頑張ってください! (2017年10月18日 21時) (レス) id: 49f85c03a8 (このIDを非表示/違反報告)
さぷきち(プロフ) - 悪魔さん» ちゃっかり戻ってきました。笑笑キャラ的に高貴ですか作者が庶民なので、庶民活動は忘れません笑知っている方がいて嬉しいです♪ (2017年9月12日 20時) (レス) id: bb343029c9 (このIDを非表示/違反報告)
悪魔(プロフ) - お久しぶりです!高貴(?)な2人が草むしりいいですね!あの歌懐かしいww (2017年9月11日 19時) (レス) id: 11d1dc300c (このIDを非表示/違反報告)
さぷきち(プロフ) - 夢妖怪ヨノさん» お久しぶりです!遅ばせながらリクエストお答えさせていただきます!ゆっくりの更新ですが お楽しみください♪ (2017年9月11日 16時) (レス) id: bb343029c9 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:さぷきち | 作成日時:2016年12月16日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。