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あいつ* ページ9

あれからずっと待っているのだけれど、今の状況を説明しよう。
「結論!あいつはこない!」

今はもう太陽がすっかり沈んで夜。
朝からずっとここで待っているのに、あいつは何をしているのか。
いらだちすぎて、いや、このばあい待ちくたびれて口調までが変わってしまう。
【彼/ゴウセル】ではなくて、【あいつ】に。

もちろんのことながら夜なので、気温がぐんぐんと下がり寒い。
野宿はできる、なんて言ったけれど簡単には行かないようだ。
「あのさー…寒いのですが。」

一人で夜を過ごすのは久しぶりで昔の思い出が頭を過る。
…いや、そんなのはいいんだよ。

私と一緒にピオールガンを取りに行くと言ってくれたあいつは約束を破ってどこに行ったのかな。
世界中から狙われていることがばれてから、一緒に約束したあの日。
覚えてるのに。
いや、まー私が遅かったからあいつも待ちくたびれただけなのであって、私が悪いのかも。

-----

Aが夜を過ごすのに困っているころ…肝心の【あいつ】はと言うと。

『ここなら読め双ですよ、本…好きなんでしょ?』

アランに変身して魔人と旅していたのだった。
そうあの誰かの声は暴走した魔人であって、人間でも動物でもなかった。
Aのもとに戻るのは忘れてはいないが、デールを放っておけないらしい【あいつ】は仕方なく旅をしていた。
理由はもう一つあって、暴走を抑えるためにこっそりAの家に置いていた魔力抑制の鎧を魔人にプレゼントしていた。

もちろんのこと、Aを心配しないはずがなく…。
『速く…戻らなければ。【待っていてくれ】と言うのは嘘だった。』

魔人はアラン、もとい、ゴウセルの呟きに反応しなかった。
当然だ。まったく関係のないことを呟いているのだから、相手にもわからない。
さっきまでは本を読んでいた【あいつ】だが、Aのことばかり考えているのがわかる。
視線が明後日の方向を見ていて、一緒にいる魔人はほったらかしだ。
「ゴウ…セル…?」

何気になぜか【あいつ】の名前を知っている魔人は、たまにそう呼びかけていた。
そのたびに【あいつ】は「ゴウセルではありません、アランです。」と答えている。
その会話がなんども繰り返されていて、たぶん【あいつ】は飽きている。
他にわかることは「怖い」とか「ぐぉーー」と吠えていることくらいで、あとは何を言っているのかがわからなかった。

結局【あいつ】は、Aのもとには帰らず、魔人と一夜を過ごした。

私の涙*→←心配事*



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ピース♪@PC破損中(プロフ) - ルナさん» うわー!なんと!ありがとうございます。あの…どこの部分でしょうか? (2018年8月1日 12時) (レス) id: 42eb3dfe3d (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 回転じゃなくて開店だと思いますよ (2018年8月1日 12時) (レス) id: 27b92c5969 (このIDを非表示/違反報告)
- ルールも守れない、理解もできない人の作品には高評価はつかない (2018年3月6日 19時) (レス) id: eebce367fa (このIDを非表示/違反報告)
心の雨と虹の空@現在低浮上ぎみ(プロフ) - オリジナルフラグ、外してください。続編を作る前によく確認してから更新してください。 (2018年2月11日 12時) (レス) id: 469d2368ce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ピース♪ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yu0828na/  
作成日時:2018年2月11日 12時

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