ホワイトの日 izw ページ41
バレンタインの日の続編。機械、分解せよ を読んでからの方がより話が分かりやすいかと。
「ひ、久しぶりだね。Aさん」
『そうだね』
3週間ぶりぐらいだろうか。何故か伊沢さんは私に対してよそよそしい態度をとっている。
「あの、さ。2週間前、来れなくてごめんね？」
『…そんな約束してたっけ？』
今日は28日。カレンダーを見て今日から2週間前というのは、14日のことだろう。
しかしいつも“今から行くね”ぐらいの連絡しか来ていなかったし、何なら急に来ることだってあった。
それもそうだろう。ここはカフェ。わざわざ予約をしてくるような場所ではない。
「だって、一応大事な日だったじゃん？」
『あぁ、円周率の日だったから100桁ぐらい覚えてきたの？』
「いや確かに円周率の日ではあったけど！覚えてきてないよ！」
『そんな強がんなって。忙しい合間を縫って覚えてきたんでしょ？いいよ、今から披露して。私隣で作業するけど』
「しないしそれ聞く気ないよね絶対！」
キレキレなツッコミが返ってくるのでいつもの伊沢さんに戻ったようで安心した。まぁ、言いたいことは分かっているのだけどね。面白いじゃん、反応が。
「はい、これ！」
『え、何これ』
痺れを切らしたかのように差し出されたのは、中くらいの可愛いラッピングされた物。この展開は全く読んでいなかったので流石に驚いた。
開けていい？と聞くと頷いてくれたのでリボンを外して中身を確認した。
「14日にここに届くようにマグカップを送ったつもりだったんだけど、ちゃんと届いてなかったみたいですまん。遅れたけどホワイトデーです」
『チョコじゃん。ありがとう。じゃあコーヒー淹れて食べよっと』
急いでコーヒーを注いで態と伊沢さんに見えるようにチョコを食べる。この後の展開を想像して思わずニヤケてしまう。
「…って、ちゃんとマグカップ届いてるんじゃんか！何だよもうー！」
そりゃあ、寝ぼけて割ってしまったマグカップのことをマスターからスマートに聞き入れて私好みのデザインの物をくれたことを、知らないわけがない。
マスターと二人で結託して手元に届かなかったと嘘をついていたのだ。
しかし、新たにチョコをくれるとは思ってはいなかったが。
『え？マグカップ？何のこと？』
「絶対にオフィスに連れてってやる」
『ごめんなさいもうしません』
「何でそこは素直なの！？酷くね！？」
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ちゃるちゃる(プロフ) - いろさん» ありがとうございます〜！これからも温かい目で見ていただけると嬉しいです！ (2020年2月22日 16時) (
レス) id: d523c3bebb (このIDを非表示/違反報告)
いろ(プロフ) - 続編おめでとうございます！楽しみにしてますっ (2020年2月21日 6時) (レス) id: 5fbef9d1c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃるちゃる | 作者ホームページ：
作成日時：2020年2月20日 17時
