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この時代の結婚とは、決められた人と結婚しなくてはいけない掟があった。
しかし、私たちは出会ってしまったのだ。
私はこの国のプリンセス。そして彼は、隣国のプリンス。
決して交わってはいけない点と線だったのだ。
親に連れられて他国との交流を深めるために開かれた舞踏会。
だけど、ダンスは全然得意じゃないし、知らない人と一緒に踊るなんて気持ち悪くて嫌いだった。
タイミングを伺って一人になった。
『はぁ…』
バルコニーのような場所に行きつき、外の空気を吸う。外の空気はとても美味しかった。
それとは裏腹に、宮殿内は空気が美味しくなさ過ぎて、思わずため息が出た。
「はぁ…」
隣から同じようにため息が聞こえてきて驚く。
先客がいたのかという驚きと、同じようにため息をついたという驚きだ。
そーっと近づくと、どこかのプリンスのようだった。
『あの…』
「あ、すみません。勝手に入っちゃって」
『いえ！私も、その、勝手に入ってるので』
「そうでしたか」
そう言って笑う彼の笑顔は、とても美しかった。
きっと、話しかけた時から恋に落ちていたのかもしれない。
何となく、話しかけたくなったのだ。
彼の名は、タクシと言った。タクシさんは、隣国のプリンスだった。
タクシさんもまた、舞踏会は苦手らしくて、私と同じように一人になりたかったのだと言う。
それから、同じ境遇だったこともあり、打ち解けていって、好きになるのには時間がかからなかった。
しかし、運命というものは残酷なもので、出会って1週間後、隣国との関係は悪化し、戦争間近まで来てしまった。
それと同時に、戦争に勝つために味方を増やすという名目で、早急に私の結婚が決まってしまった。
「お嬢様、落ち着いてください！」
『落ち着けるわけがないじゃない！！』
彼と敵対しなくてはいけないということ、こんなにも早くに私の運命が決まってしまうこと、この二つが同時に来てしまって私は絶望的だった。
もう一度、彼に会いたい…
メイドの言うことなんか聞きもせず、私は一人部屋で泣き続けた。
.
結婚が明日に迫った日の夜。
生きる屍となってしまった私を見かねて、両親は仮面舞踏会に連れて行った。
こんなところに行ったって、彼に会えるわけないのに＿＿＿
もう、抵抗する気力もなかった私はただただ連れられていた。
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あやか(プロフ) - 初コメ失礼します。トクベツといい、身長差のない恋人といい、自分の推しの話が自担グループである嵐の曲でとてもテンションが上がりました！話も面白いですので、読んでいて楽しいです！ (2021年2月17日 0時) (
レス) id: 9ed625666a (このIDを非表示/違反報告)
ちゃるちゃる(プロフ) - 月夜星さん» ありがとうございます！曲の良さを消してしまわないように気を付けながら書いておりますので、そう言ってくださると嬉しいです！ (2020年4月22日 17時) (レス) id: d523c3bebb (このIDを非表示/違反報告)
月夜星(プロフ) - こんにちは！青空が違う！！めっちゃ好きな曲で、好きなQ．K.さんたちのお話で！めっちゃ楽しいです！これからも頑張ってください！ (2020年4月21日 16時) (レス) id: 5e0ae6c178 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃるちゃる(プロフ) - 望さん» そうです！好きな人たちのコラボって嬉しいですよね。つい勝手に作ってしまいました！笑 (2020年4月17日 22時) (レス) id: d523c3bebb (このIDを非表示/違反報告)
望 - これ欅坂や日向坂の曲ですよね？好きな人が好きな曲で…読んでいて楽しいです^^* (2020年4月16日 8時) (レス) id: 2bba6c15ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃるちゃる | 作者ホームページ：
作成日時：2019年9月8日 14時
